直視しやすい!01
操作しやすい!02
視認しやすい!03
減速しやすい!04
洗車しやすい!05
ドアの見切りまで大きく開くフロントリッド
AMT制御担当:芳賀 利和
(パワートレーンシステム開発部 第2パワートレーン制御開発グループ )
インパネSW・AMT装置担当:冨田 和広
(電子電装開発部 先進安全・HMI開発グループ)
車両実験担当:宮田 秀彦
(車両実験部 車両環境・人間工学グループ)
「仕事を終えても、まだ元気」
“疲れないトラック”を目指して。
長時間にわたりハンドルを握るトラックドライバーの皆様が、「仕事を終えても、まだ元気」と感じられるトラックを作りたい。その一心からチャレンジは始まりました。
日本ならではの道路事情に合わせ、操作フィーリングを追求した「Pro Shift」の開発は試行錯誤の連続でした。


日本のAMT車に求められるもの トラック先進国である欧州の大型トラックはAMT車が主流であり、日本でもそのニーズは高まりつつあります。
しかし山地が多く狭い平野部に都市が集中する日本では、起伏が激しく渋滞の多い独特の道路事情があります。頻繁なギヤチェンジはもちろん、AMT車ではオート/マニュアルモードをすかさず切り替える場面もあり、きめ細かなドライバビリティが要求されるのです。
日野プロフィアAMT「Pro Shift」が目指したもの
「Pro Shift」のギヤ操作系は、2017年モデルチェンジを機に、従来のフロアシフトから、ドライバーの視線移動が少ないインパネ&コラムシフトに革新しました。D-N-Rのレンジ切替え操作は、操作方法が判りやすいダイヤル式ギヤセレクターをインパネに配置。オート/マニュアルのモード切替とギヤのUP/DOWN操作は、運転中のスムーズな操作移行を実現する為、ハンドルを持ちながら手元で操作ができるシーケンシャルレバーをコラムに配置。運転シーンに合わせスイッチ操作を分離すると共に、単純明快にわかりやすくすることで、頻繁な操作や長時間の運転でも、ドライバーの皆様が疲れないトラックを目指しました。


トライ&エラーを繰り返し、
操作フィーリングを追求
モデルチェンジでは、デザインやレイアウトを一新しましたので、開発過程ではゼロの状態から試作品やソフトを作成して評価を繰り返しました。例えば、CAD上でのデータ検討に加えて、レバーの模型を作り、長さや形状、レバー角は1°刻みでずらしながら、成立する位置を探しました。また、狭いステアリング周りのスペースで、隣り合うコンビレバーの誤操作につながらないようなレイアウト決めや、膝とぶつからないようステアリングホイールエリアからの飛び出しにも注意しながら、様々な使用環境を想定し、ドライバーにとって最適なワークスペースを突き詰めました。さらに、左腕をひじ掛けに置いた場合からのレバー操作ができるかどうかといった、疲労軽減への寄与も追求しました。

制御面では、オートモードでの変速タイミングをプロドライバーのフィーリングに合わせることを一番の目標にしましたが、まだまだ及ばないところも多くあります。そのような場面で、一時的なマニュアルモードに手元レバーの一発操作で切り替えられ、必要な状況が終了したと判断したときには再びオートモードに自動復帰するようにしました。また、低速ギヤ段でのスキップ(2段飛び)シフトのご要望も多かったことから、レバーの長押し操作1アクションだけで可能としました。これらは開発時にいただいたお客様の「ドライバーにも操作(ギヤ選択)を任せて欲しい」というご意見をきっかけに、具体的に実現するべくテストドライバーと試行錯誤を繰り返し、制御プログラムを作り込んでいった結果です。

ドライバーの皆様のご意見・ご要望を胸に、ゼロからの開発では大変なことが数多くありましたが、“疲れないトラック”として毎日のお仕事のお役に立てていただければ、開発者としてこれ以上嬉しいことはありません。
  • 積載性能がスゴい!
  • 快適性能がスゴい!

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