大成ロテックと日野自動車、無人自動運転荷重車両を実用化し、「舗装のテストコース」において耐久実験を本格的に開始

-国内民間企業初となる次世代舗装実験施設を開所し、国内初(※1)無人自動運転荷重車両の24時間運行を開始-

商品・技術情報

2025年7月18日

大成ロテック株式会社
日野自動車株式会社

 大成ロテック株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:加賀田健司)と日野自動車株式会社(本社:東京都日野市、代表取締役社長:小木曽聡)は、無人自動運転荷重車両(レベル4相当2)を実用化し、大成ロテックが新たに開所した国内民間企業初となる次世代舗装実験施設「舗装のテストコース」において、舗装耐久実験3を開始します。

 両社はこれまで大成ロテックの舗装のテストコース(福島県田村市)において、無人自動運転荷重車両の実用化に向けた運行テストを重ねてきました。このテストにおいて車両の安全性・有用性を確認できたため、本日から開始する舗装耐久実験において、国内初、24時間無人で運行する自動運転荷重車両5台を実用化します。これにより、短期間での舗装の耐久性評価が可能になるとともに、省人化による生産性向上にも寄与します。

■ 次世代舗装実験施設

 本施設は、舗装の耐久性を短期間で評価することができる国内民間企業初の施設です。1909mの舗装のテストコースを5台の自動運転荷重車両を昼夜問わず走行させ、耐久性の評価に要する時間を大幅に短縮することができます。また、新たな舗装用材料や構造の耐久性を評価するほか、理論設計方法の検証や舗装材料の力学試験結果などから舗装の耐久性を予測する手法の確立に向けた実証実験などを行います。道路舗装の耐久性向上により、舗装の建設から維持管理までのライフサイクルでのCO2排出量削減が期待されています。

舗装のテストトラックサムネ.png

舗装のテストコース

トラックヤード.JPGのサムネイル画像

トラックヤード

サムネイル.jpg

給油施設

■ 自動運転荷重車両

 今回使用する自動運転荷重車両は、ベース車両である大型トラック「日野プロフィア」に自動運転技術を搭載し、5台の車両が舗装のテストコースを40km/hで走行します。自動運転荷重車両の走行位置や経路はLiDAR※4GNSS※5データ、カメラで把握し、運行管制システムによって安全な車間距離を保つとともに、人および障害物を検知すると停止します。また、自動運転荷重車両は、トラックヤードからの入退場(舗装のテストコースからトラックヤード内部まで)も自動運転で移動でき、こうした機能によって一連の走行の無人化を実現しています。

自動運転荷重車両.jpg

5台並び.jpg

■ 各社コメント

・大成ロテック 代表取締役社長 加賀田健司 コメント

大成ロテックは、舗装分野のさまざまな課題を解決することを目指して、日野自動車様と連携して5台の無人自動運転荷重車両による舗装の耐久性試験を本格的に開始するに至りました。今後は、当該施設での検証を経て次世代の舗装技術を普及させ、人々のためにより良い環境を創造してまいります。

・日野自動車 日本事業COO 佐藤直樹 コメント

これまで走行試験を重ね、パートナー各社の協力のもと、ようやく無人自動運転荷重車の実用化に至りました。本取り組みは、自動運転技術を活用した日野として初めての事業となります。大成ロテック様の社会インフラ構築に貢献していくとともに、日野はさらなる人流・物流の課題解決に取り組んでまいります。

■ 舗装のテストコースでの「無人自動運転荷重車両」紹介動画

 日野自動車は、自動運転技術を活用し、今後も物流の2024年問題および労働力不足に伴う社会インフラの機能維持といった社会課題の解決に取り組むことで、持続可能な社会へ貢献してまいります。

※1自動運転レベル4相当の無人トラックによって24時間運行を実用化することが国内初
※2 限定領域内の無人走行を想定した自動運転
※3 舗装は交通荷重(自動車の輪荷重)を繰り返し受けることにより疲労破壊を生じ、舗装にひび割れが発生します。高速道路や国道、県道、市町村道などの道路に新たな技術を適用し、普及させるためには疲労破壊に至るまでの輪数を確認する必要があります。本施設では、実際に舗装上に大型車を走行させて、舗装にひび割れが発生し疲労破壊に至るまでに通過する輪数(疲労破壊輪数)を実験的に確認します。
※4 Light Detection And Ranging、周辺環境の立体的な様子を捉える技術や機器
※5 Global Navigation Satellite System、GPSなどの全地球衛星測位システム

以上

<関連リンク>

大成ロテックと日野自動車、次世代道路技術の早期実装を目指した取り組みを開始
https://www.hino.co.jp/corp/news/2025/20250206-003863.html

■本件に関するお問い合わせ

大成ロテック株式会社 技術企画部
TEL:0485416511

日野自動車株式会社 渉外広報部
TEL:0425865494

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