PROJECT
プロジェクトストーリー②

NEXT Logistics Japan

物流の未来を“みんな”で一緒によくしていく

物流は人々の生活になくてはならない存在である一方で、カーボンニュートラル、ドライバー不足、積載率の低下、2024年問題など、課題が山ほどあります。それらを解決に導くため、新しい物流の形を提案する新会社として、2018年に「NEXT Logistics Japan株式会社」が設立されました。日野自動車がこれまでに培ってきた技術やノウハウに最新テクノロジーを掛け合わせ、さらには物流に携わる様々なパートナー企業様を巻き込みながら、“みんな”で課題解決に向けて奔走する会社です。そこで活躍する4名の社員に集まってもらい、その仕事内容に加え、やりがいや目標などを語ってもらいました。私たちが実現を目指す未来をぜひ知ってください。

Y.S
NLJ企画部
2012年入社
T.N
NLJ企画部
2012年入社
K.K
NLJ企画部
1998年入社
T.O
NLJ企画部
1991年入社
STORY 01
それぞれが参加を決めた想い
Y.S
私がNEXT Logistics Japanに参加することになったのは、2020年に行われた社内公募がきっかけです。それまでは新田工場でエンジン組立工程の製造スタッフ業務を主に行っていたのですが、工場内物流再編業務や出向先のトヨタ自動車で経験した新規ラインの立ち上げを通じて、 “新しいこと”に携わる面白さを感じていたんです。そこで、物流の社会課題を解決するために「新しいシステムを開発する」「新しい取り組みを行う」といった部分に興味を惹かれ、ぜひ挑戦したいと思い応募しました。
K.K
私もY.Sさんと同じく、社内の公募制度を利用して参加しました。公募が開始される前に、NEXT Logistics Japanの梅村社長のプレゼンテーションがあり、そこで伝えられたCO2削減やドライバー不足の解消といった、社会課題を解決するという目的に非常に感銘を受けたんですね。入社してからこれまでの間に、様々な部品の設計業務を行ってきた経験を活かしたいと考えて手を挙げました。
T.N
お二人は公募だったんですね。私は、「異動」という形で参加することになりました。年に1回の面談で上司に「新しいことをやってみたい」と伝え続けており、その想いが叶って異動できることになりました。一から仲間を集めて、大きなことを実現させる。そんなプロジェクトに携われることにワクワクしたことを覚えています。
T.O
私も異動という形でしたよ。もともとは物流業務管理を担当していたこともあり、NEXT Logistics Japanが物流の効率を高めるという目標を掲げていたことで、「その経験を活かさないか」と上司に言われたことがきっかけでした。NEXT Logistics Japanが設立されるタイミングから参加しています。
STORY 02
仲間を増やしながら、新しいモノをつくる
T.N
私は現在、営業という役割を担っており、物流面における困りごとやニーズをお客様からヒアリングし、最適なご提案を行っています。それに加え、所属している部署である「仲間つくりDiv.」という名が示す通り、私たちが目指す社会課題解決に賛同していただける企業様を増やす活動も行っています。
K.K
私たちが目指すことは、私たちだけで達成することはできないですからね。
T.N
そうなんです。日野自動車のトラックを使って荷物を運ぶ運送会社様や荷主様、リース会社様、倉庫会社様、銀行様などの他、トヨタグループや同業他社様などとも意見交換を進めているところです。
Y.S
このまま、賛同いただける企業がどんどん増えていけば嬉しいですよね。私が携わっているのは、倉庫内において、トラックから自動で荷物の積み降ろしを行う「自動荷役システム」の開発と、大きさ・重さ・届け先・日時など様々な荷物情報を基にして、自動でトラック配車・積付計画を作成するシステム「NeLOSS(ネロス)」の開発です。より正確なシステムをつくるためには、現場の情報が欠かせませんので、やはり他社様の協力は必要になってきますね。
K.K
Y.Sさんが行う開発もそうですが、私が行う「全長25mダブル連結トラック」の導入や安全装置の開発も同じですね。実際に使っていただくお客様に様々なご意見を伺い、ご協力いただくことで、すでに導入するフェーズまでに至っています。一人のドライバーで従来の2倍の荷物を運ぶことができ、カーボンニュートラル、ドライバー不足、積載率の低下、2024年問題など、あらゆる課題に対応することができています。その他には、ドライバーの社会的地位向上のための教育プログラム「ネクドラ」の提供なども進めています。
T.O
そのように色々なことが同時並行で行われていることが、NEXT Logistics Japanの一つの特徴だと思いますね。私は、全長25mダブル連結トラックにおける取り組みの取りまとめを担当しており、T.Nさんと同じように私たちに賛同してくださる仲間探しも行っています。競合という立ち位置にある企業様とも連携したりと、着々と仲間が増えてきていると感じますね。
STORY 03
難しいからこそ、進んでいく実感が嬉しい
Y.S
私たちが解決を目指す社会課題は様々ありますが、現在、そのほとんどが「物流の効率化」に集約されているのではないかと考えています。
T.N
確かにそうかもしれないです。全長25mダブル連結トラックによる効率化は、ドライバー不足の解消につながりますしね。また、データを使って荷物を効率よく配送するシステムもつくっていますが、それも車両の数を減らすことでCO2の削減につながりますからね。
T.O
お二人の言う通り、効率化は最大のテーマと言っても過言ではないですね。その他、K.Kさんが行っている「ドライバーの社会的地位向上のための教育プログラム」は、ドライバーの仕事の価値観自体を変えていく取り組みですね。ドライバーという仕事がもっと魅力的なものになることで、本当の意味での社会課題の解決になると感じています。
K.K
全長25mダブル連結トラックであれば、一人で二台分の荷物を運ぶことができるわけですから、私たちが目指す物流業界の働き方改革「ホワイト物流」にもつながっていきます。
Y.S
そうやって業界をよりよく変えていける実感が、NEXT Logistics Japanに携わる上での大きなやりがいですよね。私が携わった総合物流効率化システム「NeLOSS(ネロス)」のトラック配車・積付計画自動作成機能は、開発までに約2年の歳月を要しましたが、各社様が日々2時間を要していた計画作業を40秒程度にすることができ、安定的にコンプライアンスを遵守した積付計画を作成できる、世界初のシステムとなりました。
T.N
確か異業種間の混載というのが難しかったんですよね。それをコツコツと丁寧にロジック化したことが素晴らしいことだと思います。一方で、全長25mダブル連結トラックのほうにも困難なことはあったのでしょうか?
K.K
困難は今後さらなる高みを目指すところにあると思っています。ダブル連結トラックの採用は輸送効率向上の一手段であって、今後は自動運転車両の導入によるさらなる輸送効率の向上や「電動化」によるカーボンニュートラルな輸送を実現させたいと考えています。
T.O
「自動運転化」もまだまだこれからというところです。ただ、難しい課題が残っている分、やりがいが尽きることはないと思いますよ。
STORY 04
大切なのは、一人ひとりの発想とチームの力
Y.S
NEXT Logistics Japanでは様々な取り組みが行われていますが、そのどれにも他社との競争という要素はありません。「他社に勝つために!」ではなく、「社会課題を解決するために!」が先行し、ある種とても純粋な気持ちで取り組めているかと思うのですが、いかがでしょうか。
T.N
その通りだと思いますよ。その上で私は、新しいことに挑戦し続けられることが醍醐味であると感じています。私たちの理想が実現していけば物流そのものが変わるので、その期待を背負っていると考えるとやりがいは大きいです。
K.K
例えば、積載率を上げるための取組みとして、車両の高さの規制を変えるなどの国を巻き込んだ改革もできていますしね。
T.O
国を巻き込むというところも大きいですね。また、私は仲間を募る中で数多くの方とコミュニケーションを取れることに楽しさを感じています。入社してから30年以上経ちますが、色々な業界の方と会話ができたことで視野がかなり広がったと思います。私ですらそうですから、若い方たちにとってはとてもいい経験が積めると思いますね。
K.K
自由に考えられることも、やりがいの一つではないでしょうか。「物流の効率化」というキーワードに沿っていれば、どんな風に考えてもいい。自分でどんどん企画して実行できるところは非常にやりがいがあると感じますね。それが社会課題解決につながるならなおさらです。
T.N
実際に、従来の輸送モードに対して、私たちの全長25mダブル連結トラックの輸送モードは、輸送人員 ▲46%、CO2排出量:▲32%をすでに達成していますからね。様々な企業様と協力して、このようなインパクトのある数字を残せた時は嬉しかったですよね。
K.K
これからもインパクトのある取り組みで日本の物流を変えていきたいですね。
Y.S
NeLOSSにこの先、運行ルート・ダイヤ自動最適化機能の追加を予定しており、他にも様々な機能を実装していく構想です。どんな機能が追加になるとインパクトがあるでしょうか。
T.O
ダブル連結トラックの前後荷室を分離して運行可能という特徴を活かし、トラック輸送以外とも連携して、物流全体での取り組みに発展させられるシステムになると面白いですね。
T.N
荷主様と会話していると、地方から都市部への集約物流はあるが、帰り荷をうまく見つけられないという声が多いので、そういったマッチングができたりするのも良いですね。
K.K
これから車両も進化していくので、自動運転や電動化の車両と荷物、ルートを自動マッチングさせてカーボンニュートラルな物流を実現する機能も欲しいですね。
Y.S
どれも物流改革に繋がりそうな画期的な機能ですね。まさにそういった機能がこれからの物流の効率化に必要だと考えています。我々NLJの強みは実際の物流を行っているからこそ提供できる、ソリューションとノウハウであると改めて感じますよね。こういった具体的な機能を、パートナー企業様含めみんなで協力してNeLOSSに組み込んでいき、更に進化させることでもっと明るい未来を実現していきましょう。