トランスファのトラブルに見舞われペースダウン 砂丘を最小限のペナルティで切り抜け、トラック部門17位で無事ゴール

2025年1月14日

交換を待つトランスファ 0P9A8596.jpg交換を待つトランスファ

トラブル発生に次善策で対応した菅原照仁 0P9A8527.jpg冷え込むビバークでSSの状況を伝える菅原照仁

 1月13日の第8ステージはアル・ドゥワディミから首都のリヤド。東に向かうサービスルートの南側を大きく迂回するようなルートで488㎞のSS(競技区間)が設定された。

 この日も2輪と4輪は別のコースを設定。4輪の路面はグラベルが中心ながら砂地や岩場、そして砂丘と前日に続いて変化のあるステージだった。

 日野チームスガワラのHINO600は粛々とこのロングコースに臨んだ。高速と低速区間が交互に出てくる設定で、ナビゲーションは序盤から複雑な区間が多かったが問題なし。トラック部門の8~9番手を争いながら走行を続けた。

 ところが250㎞地点でトランスファの油温が150℃に上昇したためストップ。同時にトランスファに内蔵されているセンターデフロックが入らない状態となっていた。コース脇でオイルクーラーなどを点検したが原因は見つけられず、オイル交換をしたうえで油温を確認しながらペースを抑えて走行を再開。センターデフがロックされていない状態では駆動力が逃げやすく、走破性が低下するため、スタックのリスクが高まる。このため終盤の砂丘区間では8箇所のGPSポイントを通過せずにゴールを目指すことを決断。無事ゴールに到着した。GPSポイント(ウェイポイント)不通過による2時間1分のペナルティを課された結果、SS順位は4輪部門総合137位でトラック部門17位。この結果により累積順位は4輪総合の67位、トラック部門の10位に後退した。

 SSをゴールしたあとは178㎞のリエゾンで首都リヤドの郊外に設営されたビバークに到着。交換用のトランスファを用意して待機していたメカニックたちが早速点検に取り掛かった。14日はリヤド~ハラド間で競技が行われる。

菅原照仁
トラブルは残念ですが、最小限の遅れとペナルティで無事にゴール出来る次善策を選んだつもりです。思えばセンターデフロックは昨日あたりから入りにくいことがありました。明日からまた頑張ります。

染宮弘和
終盤の砂丘はレベル2の箇所もあり、相応に難しいところにGPSポイントが置いてあるので、センターデフロックなしではスタックの危険性が高いと判断しました。ここに無事着いて良かったです。

望月裕司
油温が上がったあと、ギアが壊れたようなノイズはありませんが、車速比例で高まる高周波がかすかに聞こえるようになりました。悔しいですが、原因をしっかり究明したいと思います。

最小限のペナルティで砂丘を乗り切った染宮弘和 0P9A8499.jpg最小限のペナルティで砂丘を乗り切った染宮弘和

トランスファーの故障を悔しがる望月裕司 0P9A8506.jpgトランスファーの故障を悔しがる望月裕司

メカニックの誘導でビバークに入るHINO600 0P9A8476.jpgメカニックの誘導でビバークに入るHINO600

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