ブレーキトラブルをカバーしながら無事にSSをゴール 砂丘では大排気量車にそん色ない速さを見せ、トラック部門7位を守る
2025年1月12日
ブレーキトラブルを乗り切ったHINO600
トラブルはあっても7位を守った菅原照仁
ダカール2025は1月11日、サウジアラビアのハイル~アル・ドゥワディミ間で競技を行い、後半戦に突入した。この日のSS(競技区間)はハイルから101㎞移動した丘陵地から始まり、アル・ドゥワディミ近郊の山間地まで途中171㎞のトランスファー区間(舗装路)を挟んで605㎞に及ぶ。さらに123㎞のリエゾン(移動区間)でビバークに到達するトータル829㎞の長丁場であった。
HINO600シリーズでトラック部門に参戦している日野チームスガワラは果敢な走りを見せテクニカルな区間で順位を浮上。残り200㎞ほどでブレーキが効かなくなるトラブルに見舞われたがそのまま走り切って4輪部門総合75位、トラック部門7位でゴールした。この結果により11日までの累積順位を4輪部門総合53位とし、トラック部門7位のポジションをキープした。
SSは台地の上を行く高速セクションから始まるが160㎞地点を過ぎると道の悪い岩場となってペースダウン。その後も土の中に石が隠れているワインディングなど低速区間が続いた。233㎞~404㎞地点のトランスファー区間を過ぎると路面は砂地となり砂丘も登場。日野チームは残り100㎞ほどで日没を迎えたが、注意深く走り切ってゴールに到着した。
SSを終えたあとブレーキのエア抜きとスローパンクしていた左前輪の交換を実施。夜10時頃にアル・ドゥワディミのビバークに到着した。
12日は当地を基点とするループコース419㎞の競技が予定されている。
菅原照仁
トランスファー区間で右前輪のホイールハブが濡れているのを発見し、ハブリダクション機構からの漏れと思ってオイルを足しましたが、ブレーキでした。残り200kmぐらいから効かなくなり、シフトダウンで減速しながら砂丘を越えてきました。また、残り100㎞ぐらいで日が暮れたのでペースを抑えました。全部で30分ほどのロスだったと思います。
染宮弘和
2箇所ナビゲーションが難しいところがありましたが、いつも通りこなしてきました。視界の限られる日没後はよりロードブックに忠実に走るようになるのでナビ的に問題はありません。
望月裕司
SSゴールでブレーキのエア抜きをしましたが、リエゾンのゴール近くまで来たら再び効かなくなってしまいました。スローパンクのタイヤはみるみるうちに萎んでいったので交換しました。
無事ビバークに着いて安堵する染宮弘和
サービスブレーキの不具合を振り返る望月裕司
スタート時の半月から満月近くなってきた月齢