中間休息日に車両を集中的にリフレッシュ 後半戦でさらなる順位浮上を目指す

2024年1月14日

整備の合間に休憩を取るメカニック 087A4883.jpg整備の合間に休憩を取るメカニック

リヤドのビバークで休憩する菅原照仁 040A4948.jpgリヤドのビバークで休憩する菅原照仁

 1月13日、ダカール・ラリー2024はサウジアラビアの首都リヤドで中間休息日を迎えた。この日は競技は行われず、郊外の飛行場近くに設けられたビバーク地でメカニックたちが後半戦に向けた車両の点検整備を終日行った。

 HINO600シリーズでトラック部門に参戦している日野チームスガワラは11日~12日にかけて行われた48hクロノステージを午後8時頃にゴールすると休む間もなくシャバイタからリヤドへ移動。午前4時すぎにビバークに到着した。

 長丁場を終えて休憩に入ったドライバー/ナビゲーターと待機していたメカニックたちが入れ替わるように早朝から作業を開始。予定されていた前後リーフスプリングやブレーキローターの交換のほか、前日のステージでトラブルの出た燃料配管の交換や厳しい砂丘越えで傷めたボンネットの補修なども行われ、後半戦に向けて車両はしっかりとリフレッシュされた。

 後半戦の初日の行程はリヤド~アル・ドゥワディミ。リヤドから西に向かい、砂丘越えを含むハードな483㎞のSS(競技区間)が予定され、リエゾン(移動区間)を加えた総走行距離は873㎞と、今大会最長のステージとなる。

 昨日のステージをトラック部門10位でゴールした日野チームは累積順位をトラック部門の8位に上げて前半戦を終了した。

 ファイナルギア比の適正化によって低速域の加速性能が大幅に向上したHINO600シリーズは8866㏄の小排気量エンジンながら13リットル級のライバル勢にそん色ない走りを見せており、引き続き厳しい戦いが予想される後半戦もさらなる上位を目指すべく、チームは気迫を漲らせている。

菅原照仁
夕べ8時過ぎにシャバイタを出発して850㎞走り、朝4時過ぎにリヤドに着きました。今年のクルマは気持ちよく走れるし、速いので明日からの後半戦をさらなる上位入賞を目指して頑張っていくつもりです。

門馬孝之
本来中間日に予定していたATやトランスファの交換は不具合が出た際に行ったので今日はフロントリーフ交換が一番の重整備となります。ATは予防整備的な対処で、燃料管の折損とトランスファの不具合以外はトラブルはなく車両は好調。このまま後半戦を乗り切りたいです。

鈴木誠一
クルマが調子良いだけに昨日の燃料トラブルはもったいないことをしました。噴射系の燃料戻り管は前回も折れたことがありますが、規則で材質を変えられないので工夫して対応します。

小島真太郎
前半戦を終えて現場には慣れてきましたが、同時に自分の反省点も増えてきました。ビバークで待機していると車両が帰ってきたときに高揚感のような不思議な気持ちになります。

福田剛史
結果的に重整備の日程が重ならず、バランスよく出来たので良かった。昨日は作業をしていないので体調を整えることが出来ました。明日からまた元気に走れるように頑張っていきます。

斎藤明延
埃のせいなのか一昨日から喉が痛いです。競技車の整備は特殊なところが多いですが、製作時から携わってきたので構造は理解しています。燃料戻り管の件は配管を見直すことを考えています。

良川幸司
実は数日前に発熱しました。今はもう大丈夫です。今回の車両は故障が少なくて助かります。今日の作業内容も細かいものが多いです。

油脂のサンプルを採取する小島真太郎 087A4069.jpg油脂のサンプルを採取する小島真太郎

フロントのダンパーを外す斎藤明延 040A4625.jpgフロントのダンパーを外す斎藤明延

フロントリーフ交換の準備をする福田剛史 040A4474.jpgフロントリーフ交換の準備をする福田剛史

リアのリダクションハブをOHする門馬孝之 087A4710.jpgリアのリダクションハブをOHする門馬孝之

ボンネットを補修する鈴木誠一 087A4107.jpgボンネットを補修する鈴木誠一

サイト内検索