ステージ10:電気系トラブルで約2時間ストップ。SSを総合38位で終え、他車の後退もあり累積順位は総合14位に浮上。原因を解明して翌日のステージに備える
2022年1月13日
No. PD22-11
トラブル解明をメカニックに依頼した菅原照仁
トラブルの原因を探るメカニックたち
12日、ダカール2022はステージ10を迎え、サウジアラビア南部のワディ・アド・ダワシール~ビーシャ間の山間地で374.58㎞の競技を行った。ハイブリッドシステムを搭載したHINO600シリーズでトラック部門に参戦している日野チームスガワラはSSの中盤で電気系のトラブルでストップ。修復に約2時間を要し、SSの成績は総合38位となった。
SSはワディ・アド・ダワシールから223.21㎞のリエゾン(移動区間)で南下したナジュランの山間地でスタート。周辺の山を縫いながら西方に向かうルートで、路面は砂地が中心だが砂丘は少ない。中盤以降は砂と交互に堅い土やワジ(枯れ川の底)、岩場も登場する変化に富んだコースで標高は1000m~1500mの間で推移した。
菅原照仁/染宮弘和/望月裕司組のHINO600シリーズは順調に総合16位前後で走行していたが、中盤に設定されていたニュートラルゾーン(SSの中に設けられる非競技区間。一定の所要時間で通過することが義務つけられている)を走行中にエンジンが突然ストール。電気系のトラブルで様々な対策を試すが再始動しても、しばらく走ると再びストールする繰り返し。なんとかSSはゴールしたが約2時間のタイムロスによりSS順位は38位となった。なお、上位に脱落した車両があったため、SSで遅れたにもかかわらずこの日までの累積順位は総合14位に浮上した。
明日13日はビーシャ基点のループコースで346㎞の競技が行われる。車両が帰着するとメカニックたちは早速原因の解明と修復に取り掛かった。
菅原照仁
エンジンが止まってにっちもさっちも行かず、他のトラックに助けてもらいながらなんとか帰ってきました。他にもエンジンの熱の問題など色々あるのですが、まずはしっかり直して明日のステージを気持ちよく走りたいです。
染宮弘和
ナビゲーション的にはワダチがしっかりついていて、それほどの難しさはありませんでした。排気温度センサーが抜けていて漏れた排気がフロアパネルにあたり、シートの座面が熱くて大変でした。
望月裕司
新しい機構を初めて搭載したのでトラブルはある程度覚悟していましたが、今日は想定を越えました。原因は幾つか考えられますが、断定出来ないのでモヤモヤした気持ち。自分だけではありませんが、フラストレーションの溜まる一日でした。
ビバークに到着した染宮弘和と望月裕司
ミーティングを行う日野チームスガワラ
ステージ9のハイライトを以下よりご覧いただけます。