ステージ9:過酷な砂丘ステージを粛々と走破 SS16位の成績で累積順位も総合15位に浮上

2022年1月12日
No. PD22-10

ビバークに到着するHINO600シリーズ 0L3A3001.jpgビバークに到着するHINO600シリーズ

ターボを点検する望月裕司 0L3A3046.jpgターボを点検する望月裕司

 11日のステージ9はワディ・アド・ダワシールを基点にしたループコース。昨日到着した同市の西方にある山間地で286.96㎞のSS(競技区間)が行われた。柔らかい砂と石の多い区間が交互に現れるこの行程を日野チームスガワラのHINO600シリーズは目立ったトラブルやミスなく走破。トラック部門16位の成績でゴールし、同日までの累積順位は総合15位に浮上した。

 この日はまずビバークからリエゾン(移動区間)で93.29㎞移動。SSは砂地の台地からスタートし、序盤は複数のワダチが広がる広い丘陵を行くハイスピード区間だったが、やがて狭い谷を抜けて砂丘地帯へ。前日ほどの難易度ではないが砂は柔らかく、スタックしないよう細心の注意が必要だった。中盤には埃っぽいワジ(枯れ川の底)を通過し、再び砂丘越えが登場。終盤はハイスピードで走れる砂地の丘陵を抜けてゴールに到達。その後再び110.96㎞のリエゾンで北上してビバークに帰還した。

菅原照仁/染宮弘和/望月裕司組のHINO600シリーズは昨晩ビバークでターボチャージャーを交換。過給圧が上がらない不具合は解消され、SSを順調に走行した。序盤にナビゲーションの分かりにくい区間があったが、ミスなく通過。何度か現れた砂丘はそれほど難しくなく、最後までノースタック、ノーパンクで無事ゴールした。車両がワディ・アド・ダワシールのビバークに戻ったのはまだ明るい午後4時半ごろ。待ち受けていたメカニックたちが早速点検作業に取り掛かった。

 ダカール2022もいよいよ終盤戦。12日はワディ・アド・ダワシールから北上して最終ビバーク地のビーシャへ向かい、途上で374㎞のSSが予定されている。

菅原照仁

今日のコースはトリッキーだったりナビゲーションで差がつくことは少ない。車両の実力を図るのに適したステージでした。その意味で16位という結果は現在のポテンシャルを端的に示していると思います。ブースト圧の件は解決しましたが、なんとなくエンジンが重い印象でした。ともあれあと3ステージ。引き続き集中して臨みます。

染宮弘和

真下に排気管が通るナビ席は走行中にとても熱くなります。昨晩エアコンのダクトで工夫してもらい、シートはかなりラクになりました。ナビゲーションの難しいところは幾つかありましたがミスなくクリア出来ました。

望月裕司

交換したターボのパフォーマンスが期待したほどでなく、エンジニアとしては悩ましい気持ちです。SS中は砂と堅いところが交互に出てくるのでCTIS(集中タイヤ空気圧調整システム)の調整が難しかったのですが、パンクせずにゴール出来て良かったです。

ワジ・アド・ダワシールのビバークで整備されるHINO600シリーズ 0L3A3084.jpgワジ・アド・ダワシールのビバークで整備されるHINO600シリーズ

ステージ8のハイライトを以下よりご覧いただけます。

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