ステージ8:砂の柔らかいSSを総合18位で走破し、累積順位を16位に浮上 今大会最長830㎞の行程を粛々とクリア
2022年1月11日
No. PD22-09
到着した車両を迎えるスタックたち
タイヤをチェックするメカニックたち
後半戦の2日目の行程はアル・ダワディミ~ワディ・アド・ダワシール。途中の山間地で394㎞の競技が行われた。ハイブリッドシステムを搭載した日野チームスガワラのHINO600シリーズは健闘してトラック部門18位で無事ゴール。この日までの累積順位を総合16位に高めて好調ぶりをアピールした。
ダカール2022の後半戦は中南部に向かい、ルブアルハリ砂漠の北端部にあたるワディ・アド・ダワシール周辺の砂漠が山場と予想される。この日のSS(競技区間)はその手前、アル・ダワディミから166.45㎞のリエゾン(移動区間)で移動してきた西南部の山間地が舞台となったが、前日に引き続き砂は柔らかく、埃も酷い中での厳しい戦いとなった。
標高1000mほどの山間地からSSがスタート。路面は序盤から砂地で小さい砂丘も登場。砂は柔らかく、その後も難易度の高い砂丘が続いた。中盤以降は谷とワジ(枯れ川)の繰り返し。最後はトライアルのような岩場を登ってゴールに到達した。SSのゴール後もワディ・アド・ダワシールのビバーク地まで268.94㎞のリエゾンがあり、総延長は830.29㎞と今大会中最長のステージとなった。
菅原照仁/染宮弘和/望月裕司組のHINO600シリーズはターボのブースト圧が思うように上がらない症状を抱えながらこの日のSSを走行。途中砂丘の頂きで亀の子になりかける場面もあったが3人が協力して短時間で脱出に成功した。ゴール手前約20㎞地点では右後輪がパンクするなどトラブルもあったがトラック部門18位の成績で走り終え、累積順位を16位まで高めることに成功した。
明11日はワディ・アド・ダワシールを基点とするループコースで競技が予定されている。
菅原照仁
柔らかい砂の抵抗が大きく、一度砂丘の頂点でスタック。後輪にジャッキをかけて6分ほどで脱出出来ました。ゴール手前では砂っぽい路面の中に石があったようで右後輪をパンク。ちょっと悔しい一日でした。
染宮弘和
スタックして砂を掘ったり、タイヤ交換作業をしたりと忙しいステージでした。ナビ席の下を排気管が通っているので、長いステージだとお尻が熱くなるのが困ります。
望月裕司
惰性走行中の発電制御をカットして排気温度上昇の問題は解決。エンジンに負荷が掛かりすぎたようです。今日は何故かターボの過給圧が上がらなくて砂丘でパワー不足。これからチェックしてみます。
SSを振り返る菅原照仁
靴の中に溜まった砂を掃除する望月裕司
ビバークに着いて安堵の染宮弘和
埃の酷いSSから戻り、整備されるHINO600シリーズ
ステージ7のハイライトを以下よりご覧いただけます。