ステージ12・ゴール:日野レンジャーが総合12位でジェッダにゴール 排気量10リットル未満クラス12連覇を達成

2021年1月16日
No. PD21-15

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ポディアムでデビッド・カステラからトロフィーを受け取った日野チームスガワラ

チームスタッフを乗せてポディアムに登壇した日野レンジャー 2H8A3088.jpg

チームスタッフを乗せてポディアムに登壇した日野レンジャー

 ダカール202115日、サウジアラビアのヤンブ~ジェッダ間で最終ステージの競技を行い、その後の移動区間でジェッダ市内にゴールした。トラック部門に出場している日野チームスガワラの日野レンジャー菅原照仁/染宮弘和/望月裕司組はヤンブ近郊に設定された最終SS(競技区間)をトラック部門総合13位でゴール。
SS内で上位車両の一台が大きく遅れたため最終的な累積順位は総合13位から総合12位に上がった。また排気量10リットル未満クラスの23位につけていたメルセデス・ベンツ・ウニモグ2台が昨日までに戦列を去った結果、日野レンジャーは同クラス唯一の完走車となり12連覇を達成した。

 最終SSはヤンブのビバークからリエゾン(移動区間)で105㎞移動した沿岸近くの丘陵を舞台にした202㎞。S字を描きながら丘陵を南下し、ジェッダ北方の沿岸部にゴールした。路面は砂地とグラベルが半々だが相当難易度の高い砂丘も3度にわたって登場。
最終日の短いSSとはいえ、それまで以上の難易度を持つコースだった。日野レンジャーはこのステージを粛々とクリア。昨日まで累積順位の12位につけていたヤロスロフ・バルター組(イヴェコ・パワースター)がコース上でストップしたため日野レンジャーの累積順位は一つ繰り上がり12位となった。

 その後は再び142㎞のリエゾンでジェッダ市内の複合スポーツ施設、キングアブドラスポーツシティへ。施設内に設けられたフィニッシュポディアムでゴールセレモニーが行われた。日野レンジャーがポディアムに到着したのは午後4時過ぎ。会場は新型コロナウイルスの感染拡大予防のため無観客で行われた。壇上でトロフィーを受け取った菅原照仁らは12連覇を讃える会場のアナウンスが流れるとメカニックやスタッフとともに手を振って応え、13日間の戦いが幕を閉じた。

 サウジアラビアで2年目を迎えたダカール2021は新型コロナウイルスの世界的感染拡大という予想しなかった局面の中で開催された。一時は中止も噂されたが主催者ASOは関係者に対するPCR検査の徹底をはじめビバークからの移動制限など様々な感染防止策を講じたうえで競技日程を粛々と実施。無事にゴールを迎えた。

 今大会に向けては日野チームスガワラも新型コロナの影響から参戦体制を縮小することになった。競技車両は日野レンジャー1台、販売会社からのメカニック派遣も中止されアシスタンス部隊のメカニックは3名のみという最小限の陣容である。しかし序盤に発生した車両の転倒アクシデントもスタッフ全員で乗り越え、総合12位での完走と排気量10リットル未満クラスの12連覇を達成した。
なお、ジェッダをスタートした2101台、クアド(4輪バイク)16台、464台、LWV(軽量4輪車)61台、トラック44台の合計286台のうちゴールに到着したのは263台、クアド11台、449台、LWV41台、トラック29台の合計193台。総合完走率は67.5%と前回大会の65.5%を上回った。

菅原照仁
今回一番大きな出来事は転倒したこととその晩に応急修復して競技を続けられたことです。転倒させたのは申し訳なかったですが、みんなの頑張りでここまで来ることが出来ました。感謝しています。

染宮弘和
今回のダカールは道が悪くて大変でした。キャブの上下振動で体もダメージを受け、主催者のメディカルにもお世話になりましたが大丈夫です。ラリーを楽しむことが出来ました。

望月裕司
少人数で大変なこともありましたが良いダカールでした。車両が転倒した際には乗車メカニックとしてエンジン始動や応急措置など仕事が出来て良かった。将来に向けたデータも収集したので今後の開発に活かします。

壇上で手を振る右から菅原照仁、デビッド・カステラ、望月裕司、染宮弘和、鈴木誠一 1N9A6707.jpg

壇上で手を振る右から菅原照仁、デビッド・カステラ、望月裕司、染宮弘和、鈴木誠一

無事ゴールした菅原照仁、染宮弘和、望月裕司 2H8A3008.jpg

無事ゴールした菅原照仁、染宮弘和、望月裕司

ゴールを喜ぶ日野チームスガワラ 2H8A2997.jpg

ゴールを喜ぶ日野チームスガワラ

ステージ12のハイライトを以下よりご覧いただけます。

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