【DAY6:ステージ5】【DAY7:中間休息日】2号車は好調をキープしたまま、前半戦を終了。1号車は13日(日)からのセミマラソンに出走。
2019年1月14日
No. PD19-23

<ステージ5>(DAY6)
2号車は累計総合順位14位、排気量10リットル未満クラストップで
前半戦を終了。

<ステージ5>(DAY6)
大きなトラブルもなく、順調に走行。
後半戦では総合上位に挑む。
11日(金)はマラソンステージの2日目。マラソンビバークのタクナからアレキパに戻る行程で合計450㎞の競技が設定された。SS(競技区間)はタクナから42㎞移動した海岸沿いで2台づつスタート。314㎞の前半区間を走ったあと66㎞のニュートラルゾーンを挟んで136㎞の後半に臨むという構成。ゴール後は153㎞の移動区間でアレキパに戻るという全行程711㎞の長丁場であった。路面はフェシュフェシュ(非常にソフトな微粒子状の土が堆積したところ。ダスティな上スタックしやすい)に覆われた枯れ川の底や石ころ混じりの丘陵を行くオフピスト(道のないオフロード)が中心。短いが難易度の高い砂丘も盛り込まれていた。
夕方になり山間部のコースは濃霧に覆われ、視界不良のため午後5時5分に425㎞地点のCP(チェックポイント)3でこの日の競技は中止に。一部の参加者はすでにCP3を通過していたが、それぞれ到達したチェックポイントで中止を知らされると舗装路に回避してアレキパのビバークに向かった。 日野チームスガワラの「菅原照仁/羽村勝美」組はこの日も順調にアタック。15番手スタートから順位を上げ、トラック部門総合12位でCP3に到達した。 前半戦の5ステージはこれで終了となる。
翌日12日(土)はペルーのアレキパで中間休息日。トラック部門に日野レンジャーで日本から唯一参戦している日野チームスガワラは飛行場の敷地の一角に設けられたビバーク地で後半戦に向けた点検整備を行い、車両をリフレッシュした。日野レンジャー2号車の「菅原照仁/羽村勝美」組は現在同部門の累計総合順位14位で排気量10リットル未満クラス1位。すでに同クラスのライバルはなく、完走すればクラス10連覇の記録を達成することになるが、今回投入した新型車両は高剛性のフレームや改良された前後サスペンション、出力向上を図ったA09C型エンジンなど、高いポテンシャルを発揮。連日大型のライバル勢と互角の戦いを繰り広げている。後半戦はマルコナとピスコ周辺で難易度の高いステージが予定されており、日野レンジャーが総合上位の強豪勢にどこまで食い込めるかが注目される。また、13日(日)には新設の「セミマラソン」の競技もスタート。車両トラブルのために第2ステージで戦列を去った1号車「菅原義正/櫻井亜仁」組も出走する。
13日(日)はサン・ファン・デ・マルコナ周辺まで移動区間で移動したあと2区間合計289㎞のSS(競技区間)を実施。ゴール後の移動区間も長く総延長807㎞という今大会最長のロングステージとなる(セミマラソンのコースは別設定)。日野チームスガワラは明日からの戦いに向けて気持ちを一つにした。
菅原義正(1号車 ドライバー)
主催者からチャンスを頂いたので明日13日(日)から「セミマラソン」を走らせて頂きます。とにかく楽しみにしています。
櫻井亜仁(1号車 ナビゲーター)
かなり厳しいダカールラリーですが、初心に戻り、明日からの「セミマラソン」頑張ります。
菅原照仁(2号車 ドライバー)
ステージ5はフェシュフェシュの一日で埃がすごかった。また砂丘は20㎞ほどでしたが予想以上に大変でした。今大会のコースはスタックのリスクが高く、上位勢はその中でギリギリの戦いをしているように感じます。
この新型の日野レンジャーでダカールラリーを走るのは初めてですが、毎日性能の高さを感じています。中間日にはリアサスペンションの特性を砂丘の走破に合うよう調整してもらいました。後半戦はかなり厳しいステージの連続になりますが頑張ります。
羽村勝美(2号車 ナビゲーター)
ステージ5はオフピスト(道のないオフロード)ではワダチが300mほど広がりロードブックを合わせるのが大変でした。砂丘もすごく難しかったです。車両はパンクもなくトラブルなしにゴール出来て良かったです。
鷹取英明(メカニック・リーダー)
久しぶりのダカールラリーの現場はアフリカ時代とは様変わりしていてびっくり。ビバークが街中にあるんですね。9人のメカニックはまとまってきたと思います。レースが始まってから幸い怪我や病気の人もなし。これからも安全第一でいきたいです。
鈴木誠一(テクニカルアドバイザー)
2号車のリアリーフが砂丘でフルバウンドした際のたわみが大きいようなのでバンプストッパーを追加してみました。それ以外は順調。フレームもクラックが入らないし快調です。
石崎史典(メカニック 茨城日野自動車)
トランスファにトラブルが出たのが残念。もっとしっかりチェックする必要を感じました。実際には本体ではなく作動用エアの問題でしたが念のため交換しています。
本田優(メカニック 愛知日野自動車)
1号車がパワーステアリングのトラブルに見舞われた際、小田メカニックといっしょに現場に駆けつけました。
普段の出張修理でもよくある内容でしたがラリーの厳しさを感じました。
名和大介(メカニック 岐阜日野自動車)
前半で体調を崩しそうになりましたがもう大丈夫。ビバークでの毎日は面白くて仕方ないです。
小田大伸(メカニック 三重日野自動車)
1号車の担当メカニックとしてリタイアは残念。これがダカールラリーかという感じです。明日からのセミマラソンで菅原さんたちに頑張ってもらえるよう、中間日で改めて車両を整備しました。
石田一輝(メカニック 日野自動車)
メカニックのサポートを担当しています。体力的に厳しい現場ですがとても勉強になる。後半戦も頑張ります。
北川親二(メカニック 日野自動車)
足場の悪い砂の上のビバークなのにトランスファーを交換するなど思ったよりも重整備が多いのが意外でした。
望月裕司(メカニック 日野自動車)
市販車とはエンジン(出力)の使い方が大きく違うことを体感。パワーを上げたら熱がエンジンの周囲に及ぼす影響も大きくなり、その対策もしています。後半戦も頑張ります。

<休息日>(DAY7)
13日(日)からの「セミマラソン」で走行する
1号車 菅原義正ドライバー

<休息日>(DAY7)
アレキパのビバークでくつろぐ菅原照仁ドライバー

<休息日>(DAY7)
メカニック陣をまとめる鷹取英明リーダー

<休息日>(DAY7)
アレキパの日野チームのビバーク

<休息日>(DAY7)
中間休息日にリフレッシュされる日野レンジャー