新メカニックサブリーダー就任
2015年6月12日
No. PD16-03

6月11日(木)に日野自動車の本社で開催された2016年大会に向けた車両開発ワーキンググループのキックオフミーティングで、同社車両生技部の中村昌樹さんが新たなメカニックサブリーダーに就任しました。
「チームワークを大切に一致団結したい」
日野自動車は、市販車の開発・生産に欠かすことができない試作車の製作現場から、2年の任期でダカールラリーのメカニックサブリーダーを派遣しています。前回大会では、2014年大会に引き続き車両生技部の末永健司さんがその役目を務め、日ごろの業務で磨いた技術を活かしてクラス6連覇と24回連続完走を支えました。2年の任期が満了したため、後任の中村昌樹さんが技と経験を引き継いで、2016年と2017年大会のメカニックチームを率います。キックオフミーティングでチーム代表の菅原義正さんからチームウェアを手渡され、正式にメカニックサブリーダーへの就任が告げられた中村さんは、やや緊張した面持ちながら早くも来年1月のラリーに向けた意欲をみなぎらせ、菅原義正さんと固い握手を交わしました。
メカニックサブリーダー 中村昌樹 (日野自動車(株)車両生技部 車両課)
「昨夏から前任者の背中を見ながらダカールラリー車の製作に携わり、自分が手掛けた車がラリーに出て完走したことに感動を覚えました。今年からは車作りだけでなく、自分がサブリーダーとしてメカニックチームを安全に率いて、完走と総合上位を目指さなければならないのでプレッシャーは計り知れません。でも、チームワークを大切にして一致団結すれば、どんな困難にも打ち勝てると信じています。応援をよろしくお願いします。」
前メカニックサブリーダー 末永健司 (同上)
「高校の修学旅行で日野自動車を訪問し、1996年のダカール車と出会ったときに「挑戦してみたい」と思った夢が2014年大会で叶い、2年間ダカールラリーに携わって来ました。チームの仲間と共に闘った2年間は、プレッシャーに押しつぶされそうになったこともありましたが、大変貴重な体験でした。普段は販売会社の方と一緒に仕事をする機会が少ないため、お互いの刺激になり、お互いに得るものがあったと思います。また、限られた環境の中での「報・連・相」の難しさと重要性を身を持って知ることができ、失敗したことも良い経験になりました。反省も多いのですが、その分、多くのことを学べたと感じています。
私の後任として、後輩の中村が新しい仲間と共にチャレンジしていきますが、失敗を恐れずに良いクルマを、良いチームを作り、そして良い成績を収められるように頑張ってもらいたいです。また、私自身は後輩たちがダカールラリーに限らずたくさんのことにチャレンジができるように、ダカールラリーで得た経験を語っていきたいと思います。ダカールラリーで実感した品質、信頼性の大切さを仕事に生かし、良いクルマ作りを進めてまいります。」
ラリーモンゴリア2015出場に向けて


日本レーシングマネージメント(東京・恵比寿)で進められる車両製作
日野チームスガワラは、前回大会で「排気量10リッター未満クラス6連覇」と初参戦以来の「24回連続完走」という成績を上げ、2014年大会から開発を続けてきた9リッターのA09Cエンジンを搭載した新型車両のポテンシャルの高さを確認しました。一方、ライバルチームの台頭やコースの変化により、クラスの分け隔てがない総合順位の上位争いが激化してきました。そこで、次回2016年大会で総合上位を目指すために、新型車のエンジンとサスペンションの熟成に加え、グラム単位での積み上げによる約200kgの軽量化を図ります。
また、チームの総合力の向上を目指して、初めてチームメンバー全員でモンゴル合宿を行います。毎年、走行テストの位置づけで参戦しているラリーモンゴリアには、これまでは菅原照仁ドライバーと杉浦博之ナビゲーターのみで出場していましたが、今年は全国から公募選抜している販売会社のメカニックも実践トレーニングを兼ねて初めて出場します。また、同ラリーの開催前には、同国でラリー競技さながらの1週間4,000kmにおよぶ走行トレーニングを初めて行います。この走行トレーニングとラリーモンゴリアを合わせた2週間8,000kmを仮想ダカールラリー(モンゴル合宿)として位置づけ、車両のさらなる改良点の洗い出しと、初めて加わるメンバーもダカールラリー本番前にラリーの現場を体験することで、チームメンバーのスキルアップとチームワークの強化を図ります。
ラリーモンゴリアに出場する2号車の車両製作は、7月上旬の国内走行テストと輸送船の出港に向けて、パワーラインとサスペンションを中心とした意欲的な改造が、急ピッチで行われています。
モンゴル合宿概要
走行トレーニング
日程 | 2015年7月31日~8月6日 |
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距離 | 約4,000km |
ラリーモンゴリア2015
日程 | 2015年8月9日~16日(8ステージ) |
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距離 | 約4,000km |
体制
競技車・選手 | 日野レンジャー2号車 (菅原照仁・杉浦博之) |
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メカニック | 鈴木誠一(日本レーシングマネージメント) 中村昌樹(日野自動車) 販売会社メカニック4人(全国から公募選抜) |
ダカールラリー2016のステージ構成

ダカールラリーの主催者から、2016年大会のステージ構成が発表されました。トラック部門が初めて入国するボリビアでは、競技ルートだけではなくサポートルートとキャンプ地も常に標高3,500mを超える過酷なステージが続きます。細やかなセッティングができる電子制御式エンジンを搭載している日野レンジャーの対策として、高地で酸素が薄くなる状況を日野自動車本社のエンジンテクニカルセンターで再現し、想定されるコース設定に最適なチューニングを施します。
ダカールラリー2016 ステージ構成
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スタート | ゴール | ||
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1月3日(日) | スタートセレモニー・ステージ1 | リマ(ペルー) | ピスコ |
1月4日(月) | ステージ2 | ピスコ | ナスカ |
1月5日(火) | ステージ3 | ナスカ | アレキパ |
1月6日(水) | ステージ4 | アレキパ | チチカカ湖 |
1月7日(木) | ステージ5 | チチカカ湖 | オルロ(ボリビア) |
1月8日(金) | ステージ6 | オルロ | ウユニ |
1月9日(土) | ステージ7 | ウユニ | サルタ(アルゼンチン) |
1月10日(日) | 休息日 | サルタ | |
1月11日(月) | ステージ8 | サルタ | ベレン |
1月12日(火) | ステージ9 | ベレン | ベレン |
1月13日(水) | ステージ10 | ベレン | ラリオハ |
1月14日(木) | ステージ11 | ラリオハ | サンフアン |
1月15日(金) | ステージ12 | サンフアン | ビジャカルロスパス |
1月16日(土) | ステージ13・ゴールセレモニー | ビジャカルロスパス | ロサリオ |
今後のチームからの情報発信にご注目ください
本ダカールニュースでは、チームの活動情報などを定期的にお伝えしていきます。また、公式facebookページやYouTubeチャンネルには、チームスタッフが撮影した臨場感あふれる写真や動画などを掲載していきます。そして、来年1月のレース開催中には、毎日レースレポートをお届けする予定ですので、ぜひご期待ください。
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