ステージ4:フェシュフェシュと石のステージで1号車がSS12位と健闘 2号車は賞典外となったがコースに復帰

2020年1月9日
No. PD20-18


砂埃に包まれる1号車.jpg

砂埃に包まれる1号車

コースに復帰した2号車.jpg

コースに復帰した2号車

 ダカール・ラリー2020のステージ4はネオム~アルウラ。453kmのSS(競技区間)が設定され日野チームスガワラの1号車 菅原照仁/染宮弘和/望月裕司組はトラック部門12位の成績でゴールし、累積順位の総合13位をキープした。
 また6日(ステージ2)にSS中のトラブルでメカニックのサポートを受けてビバークに帰着した2号車 塙郁夫/塙雄大/毛塚麻由美組は7日までに修復され、競技の続行は許されなかったが主催者の「ダカールエクスペリエンス」制度により競技の順位はつかない賞典外としてコースに復帰した。

 この日のステージは紅海岸のネオムから123kmのリエゾン(移動区間)で一旦南下したあと内陸へ向かい453kmのSSがスタート。2000m級の山岳地帯の合間を縫って走るため標高は1200m~1500mを推移し、前半は砂地が中心だが中盤以降はフェシュフェシュ(パウダー状の細かい砂が堆積した地面)の中にたくさんの石があるリスキーな路面に。乗り心地も悪いうえ、終盤は大きな石を避けるために時速10~20kmしか出せない区間となるなど乗員にとっては我慢の一日となった。序盤のスピードの出せる広いピスト(未舗装路)からワジ(枯れ川の底)、ツイスティなこのSSを1号車は調整したショックアブソーバーの具合も良く快走。終盤に石でタイヤをカットして左後輪をパンクしたものの順調に走り切った。なお、パンクの直前にはクラッシュした2輪選手をケアするためにコース上でストップしたが、対応した時間は主催者が相殺したため1号車の競技に影響はなかった。

菅原照仁(1号車 ドライバー)
ロードブックにはずっとスピードの出せるスムーズな路面とありましたが、実際は車両にダメージを及ぼしやすい酷い道でした。SSが3つに分かれていて、1つ目は埃がすごくてハイスピード、そして3つ目は岩盤が多くスピードが出せずに後半につれてどんどん悪くなる道でした。石がごろごろした区間が数十km続きパンクしている車両もたくさん見ました。レース中のタイヤ交換が続いているので、3人乗車のメリットが発揮出来ています。明日は砂丘が出てくるので楽しみです。

染宮弘和(1号車 ナビゲーター)
これまでの4日間の中で車と人に一番厳しいコースでした。ナビゲーションは問題ありません。1回パンクしましたが、迅速に対応できて良かったです。

望月裕司(1号車 ナビゲーター)
今までのSSの中で一番大変でしたがパンク以外は順調でした。ショックアブソーバーの調整で乗り心地が良くなったのですが、調整せずに今日の岩場に行っていたら大変だったと思います。キツさは日々増すものの体調は万全です。

塙郁夫(2号車 ドライバー)
メカニックが直してくれたおかげで車は絶好調です。難しいセクションでしたが久しぶりにコースに復帰してノーミス、ノートラブルで気持ちよく走れました。ラリー車の開発にはテストを重ねるより実戦に出るのが一番。今日もATの制御やフロントスタビライザーの仕様などで改良点が見つかりました。今後に向けていろんな走行のバリエーションを試していきたいです。

塙雄大(2号車 ナビゲーター)
とにかく険しいコースだったので身体へのダメージがすごかったです。明日に備えて身体を休めます。

毛塚麻由美(2号車 ナビゲーター)
賞典外になったのは残念ですが、塙さんにも気持ち良く走ってもらえて良かったです。岩が多く、横振れで自身を支えるのも大変なほどでしたが、その状況でもナビのフォローが出来て良かったです。これからゴールまで頑張ります。

スタート前の2号車と塙郁夫ドライバー.jpg

スタート前の2号車と塙郁夫ドライバー

復帰を喜ぶ塙雄大(左)と毛塚麻由美(右)両ナビゲーター.jpg

復帰を喜ぶ塙雄大(左)と毛塚麻由美(右)両ナビゲーター

スタート位置につく2号車.jpg

スタート位置につく2号車

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帰着する1号車を迎えるメカニック

0B5A7456 我慢のSSを走り切った菅原照仁.jpg

我慢のSSを走り切った菅原照仁ドライバー

0B5A7546 賞典外となりカーナンバーのベースがオレンジに変わった2号車と塙ドライバー.jpg

賞典外となりカーナンバーのベースがオレンジに変わった2号車と塙ドライバー

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2台揃って整備を行う日野チームスガワラ


ステージ4のハイライトを以下よりご覧いただけます。

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