<お客様インタビュー> 横浜市交通局さま
国産の連節バス1号車 「日野ブルーリボン ハイブリッド 連節バス」

私たちの想いを受けとめてくれたサポート体制

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トータルサポート2020年10月08日

日野では、提供した車両全てがお客様のもとでしっかりと役割を果たすために「最高にカスタマイズされたトータルサポート」を推進しています。その一環として、国産連節バス1号車となる横浜市「ベイサイドブルー」の運行をスタートした横浜市交通局さま向けに、乗務員、整備士向けの研修を実施しました。今回は、その研修に密着取材し、お客様の「安全で安心な運行」にかける想いをうかがいました。

1. できうる限りの万全な準備を

――――研修については、どのような想いがあったのでしょうか

自動車本部 車両課長 石渡さん:車両の導入決定から納車までの1年間、日野さんとは二人三脚でベイサイドブルーの車両づくりに取り組んできました。その中で、車両の特性を知れば知るほど、乗務員や整備士の技術習得が欠かせないと強く感じたのがきっかけです。国産初の車両ということもあり、私たちにとっても大きなチャレンジになることは目に見えていましたので、「乗務員、整備士向に基礎をしっかり身に着けさせたい」「日野さんで技術研修をしていただきたい」とお伝えました。今回、私たちのその想いをしっかり受け取っていただけたと思っています。研修内容の充実のみならず、日々お付き合いいただいている横浜日野自動車さんと日野さんが一体となってサポートいただけるのが何よりも心強いです。

2. 車両の特性を知り、運転技術を自分たちのものに

<運転研修概要>

乗務員と整備士に向けた運転研修では、「お客様テクニカルセンター」(所在地:東京都羽村市)にて実施しました。横浜市交通局さまのリクエストをもとに、日々の運行や整備に欠かせない運転技術を習得できるプログラムをご用意。前半では、市街地での停止車両の回避やバス停への停車、坂道発進などを想定した周回路走行、後半では、旋回時やバックなどを想定した特設コースでの練習を行いました。

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周回コースでの走行練習

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バス停への正着を想定しての停止 距離を確認

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オーバーハングの解説

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難しいとされるバックの練習

――――運転練習会はいかがでしたでしょうか

滝頭営業所 所長 村木さん:連節バスならではの特性がきちんと盛り込まれていて、とても充実した内容でした。特に、旋回時の内外輪差、連結器のジャバラ部とリアオーバーハングの飛び出しの実演は、お客様の安全を守る上でとても重要なことを教えていただきました。具体的に距離を数字で示すなど、感覚だけでなく、頭で理解できたのが良かったと思います。お客様の一番近くで安全を守る乗務員は、運行スタート前の時期にじっくり練習できたことで、彼らの自信にもつながりました。一方で、整備士も整備中の試運転や車検の際に運転が必要となります。日々の業務の中では、なかなか練習ができずにいました。特に、バックは敷地の広さの関係で営業所内での練習は不可能でしたので、今回、それができたのは、本当に良い機会になりました。やはり、実際に自分で動かすことで得られることはとても多いなと実感しています。

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研修に参加したメンバー全員で

3. 「安全」を維持する整備技術を磨くために

<整備研修概要>

整備士向けの研修会は、日野の研修施設「シャノン」(所在地:東京都八王子市)にて、横浜市交通局さま、横浜日野自動車、日野自動車の整備担当が一同に会し実施しました。
第一部の座学では、HVシステム、シャシ、サスペンションなどの足回りを中心に、通常のバス車両との相違点や特性などを説明し、改めて連節バスの概要を振り返っていただきました。
第二部は、試験車を用いた整備実習を行いました。車両をリフトアップし、実際に下回りを見ながら、座学で解説したHVシステム、ブレーキ、サスペンション、連結器などの搭載位置を丁寧に確認しました。動画や部品の実物を用いての解説に加え、実際にブレーキパッドギャップ調整をするなど、より実践的なプログラムに。随所には、整備士視点でのちょっとした困りごとを解決するコツなども盛り込み、日々の整備ストレスを軽減する工夫をお伝えしました。

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座学講習の様子

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講習内容について担当者間で丁寧に確認する横浜市交通局の皆さん

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車両下部を一つひとつ確認

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部品の取り扱いについての説明

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動画を使用した整備方法の解説

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ブレーキパッドギャップ調整

――――今回の整備研修を受けて、いかがでしたでしょうか

自動車本部 車両課長 石渡さん:運行前にも一度、座学研修を実施していただきましたが、今回は実習も交えての研修とあって、とても有意義なものでした。整備解説書だけでは分からない、ちょっとしたコツなども教えていただき、より深く理解できました。日々の整備シーンを想定した、工具や油脂類の扱いについての具体的な解説は、整備士にとってとても有意義な内容でした。きめ細やかなアドバイスは整備士たちの技術向上とノウハウ構築にもつながりました。日野さんには、これからも、私たちと一緒にベイサイドブルーの整備をサポ―トいただきたいです。

滝頭営業所 車両整備係長 須藤さん:これまでのバスの機構にはない連結器についてだけでなく、日々の整備を想定して足回りについても重点的に解説いただき大変勉強になりました。この研修で学んだことを営業所に持ちかえり、他の整備士たちにも技術を伝承していきます。これから控えている、初の連節バスの車検に万全を期して臨みたいと思います。

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研修に参加したメンバー全員で

▼ベイサイドブルーのプロジェクトストーリーはこちらから
横浜市「ベイサイドブルー」の運行スタートまでの軌跡とこれから

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