最後の難関、エンプティクオータで駆動系トラブルが発生 累積順位14位(暫定)で17日の最終ステージへ
2025年1月17日
亀の子状態になりスタックしてしまったHINO600
HINO600 の到着を待つ日野チームスガワラのビバーク
16日はシュバイタ周辺での砂丘ステージ3連戦の2日目。ビバーク東側の砂丘地帯で126㎞の競技が行われた。
この日は共通のエリアの中に2輪と4輪、トラック部門のそれぞれに異なるコースが設定された。トラック部門の距離は2輪の308㎞、4輪(市販車部門を除く)の276㎞に対して短いが、コースの難易度の高さからトラックには厳しいステージとなっていた。
行程はまずリエゾン(移動区間)でビバークから舗装路を東に200㎞移動。そこからSS(競技区間)がスタートし、舗装路の南側の砂丘地帯を蛇行しながら西に向かう。SSのゴール後は往路と同じ舗装路に合流し、西に111㎞戻ってビバークに帰着するという内容だった。
今大会最後の難関であるこのステージを日野チームスガワラのHINO600は順調に走り出し、96㎞地点をトラック部門6番手で通過。しかし一昨日に高難易度の修復作業を施し昨日は万全の機能を発揮したトランスファがゴールまで20㎞のところで再び故障。砂丘の頂きで亀の子となってしまう。図らずも過酷なダカールの環境を思い知らされる場面となった。
その後、自力で応急措置を講じてゴールに向かったHINO600だが、SSの所要時間が15時間45分とマキシマムタイム(ステージの許容時間)の6時間半を超えたためペナルティタイムが課せられ、ステージの順位は4輪部門総合129位、トラック部門15位となった。この結果により累積順位は4輪総合99位でトラック部門の14位に後退した(順位は全て暫定)。
現地時間午後9時半時点でHINO600はリエゾンの舗装路上でストップし、救援を待っている状態。アシスタンストラックで牽引するべくビバークからメカニックたちが向かっている。
17日はビバーク南側の砂丘で61㎞の最終競技が行われ、その後ビバーク内のポディウムでゴールセレモニーが開催される。
競技車の様子を心配するメカニックたち
エンプティクウォーターを走るHINO600
万全の準備をするメカニックアドバイザーの鈴木
砂丘を超えるHINO600
日が沈んだ後も走行を続けるHINO600