INTERVIEWS
開発

安全を守れる強さは、
決してゆずらない。

バス開発部 ※取材当時(現:車両開発部)

2019年入社
工学研究科 機械工学専攻修了

  • 技術職
  • 機械系
  • 育休

PROFILE

大学院で所属していた研究室が、自動車の空力に関する研究を多く行っていたことから自動車業界に興味を持ち、就職活動を行う。そして、日野自動車での最終面接でやりたいことを聞かれた際にしてしまった、「荷室の可変容量化による空力改善」という突拍子のない発言を肯定的に捉えてもらったことで、挑戦できる会社だと感じ入社を決めた。

現在の仕事内容

現在はバス開発部のフレーム設計グループに所属し、設計業務を担当しています。フレームはバスの屋台骨であり、その上に人が乗車する長方形のボディが載っているとイメージすすれば分かりやすいと思います。サスペンションからの荷重を受け止める、とても重要な部材ですね。その他、燃料タンクやエンジンなどを保持する役割も担っています。このフレームが壊れてしまうと、乗っている人の命に関わるような重大な事故につながってしまうため、強度と剛性が必要です。ボルトを止める穴を空けるだけでも強度に影響しますから、フレームに載せる補機を設計する部署とは、入念な擦り合わせを重ねなければなりません。そこに難しさを感じながら日々業務に取り組んでいます。

仕事のやりがい

設計に携わった車両が街中を走っているところを見かける度にやりがいを感じますね。長く活躍できるバスをつくるため、私たち設計は、部品メーカー、組立工場、整備工場など、様々な関わりを持ち、意見をもらいながら一緒にものづくりをしています。そうした環境で、海外用のフレームに携わっていた時、“たわみすぎる”という予期せぬ問題が起きてしまったことがありました。現場は海外の組立工場だったのですが、現地スタッフの方に手伝っていただきながら、仮説を立て、シミュレーションし、無事に課題を解決することができました。自分で設計ストーリーを組み立て、現地の方と一緒に解決したこの経験は、自身を大きく成長させてくれたと思います。

仕事に活きた学生時代の経験

大学院の研究室は自動車の空力に関する研究と、腎臓における尿の流れの研究を行っていました。どんな研究もそうだと思うのですが、まずは、じっくりと仮説を立てることが大切です。そして、それが合っているかを確認するためにシミュレーションをします。思っていた通りの結果が出なければ、何が原因なのかを考える。このシミュレーションでの評価がとても重要になるのですが、それは今の仕事でも変わりません。ましてやフレームは命を乗せる部材ですから、泥くさく、丁寧に、関係部署にもしっかり確認を取らなければなりません。そういった姿勢の基本は、大学院時代に身に着いたと思います。

仕事で大切にしていること

製品として一番大切なのは品質です。これは日野自動車の誰もが思っていることだと思います。そして、その品質を守るためには、課題の本質を理解しなければなりません。「こうなっているから改善しよう」という短絡的な考えではなく、なぜそうなっているのかを深く知ることを意識しています。そうすることで、自分の想いや考えも仕事に反映できると思うのです。当社には、個人が納得するまで考えさせてくれる風土があります。そうやって、難しい課題に対して逃げることなく技術論で解決することが、設計者としての誠実さだと考えます。

ある1日のスケジュール

7:30
フレックス制度を活用して出社。今日のやる事・目標立て。
8:30
シミュレーションを使ってフレームの強度計算。
11:30
社員食堂でランチ。
12:30
グループ内フリートークタイム。
雑談中心でいいアイデアを。
13:30
フレーム以外の部品に必要な様々な評価。
15:30
グループ内・実験・部長などへデザインレビュー。
16:30
フレックス制度を活用して早く退社。

今後の目標

これから先、フレーム設計だけではなく、車両の開発に広く関わりたいと思っています。同じ部内で行っているハーネス関係であったり、配管関係もそうですし、トラックにも携わってみたいですね。様々な設計を経験することで多角的な視点を身に着け、柔軟で新しい発想ができるような設計者になりたいです。また、世界中に日野の製品を必要とするお客様がいらっしゃるので、海外出向制度を使ってグローバルなものづくりをすることも、挑戦したいことの一つです。

これまでのキャリア

  • 2019年
    入社

    入社時研修
    工場研修

  • 2019年

    バス開発部
    配属

PRIVATE

時間があれば、趣味のランニングで汗をかいています。体を動かすことで、気分がリフレッシュできて、メリハリを持って仕事にも取り組めていると思いますね。最近では、フルマラソンで自己ベストを更新するためのトレーニングをしています。仕事以外にも何か目標があると、毎日がイキイキとして充実した日々が送れていると感じます。また、子どもが生まれた時は、1.5ヶ月の育児休暇を取得しました。多くの時間を育児と向き合えたことは、とてもいい経験になったと思います。