2025年11月号

危険 予知 トレーニングで
事故ゼロへ!

交差点左折時の巻き込み事故編

事故を未然に防ぐために、予測される危険や危険を避けるための運転について考えてみましょう。

質問

あなたは運転中、どのような危険があり、どういった運転をする必要がありますか?

トラクターの特性に起因する事故

交通状況

  • ■あなたは前方の大きな交差点を左折しようとしています。
  • ■左側の歩道には、車いすとそれを押す歩行者が、横断歩道には2台の自転車がいます。
  • ■青信号に従って左折を開始しました。
回答

このような危険が!

このような危険が!

車いすや歩行者、自転車を巻き込む

①左折中に自転車の動きに気をとられていると、横断歩道を左から(自車と同方向から)横断してきた車いすとそれを押す歩行者に気が付かずに、巻き込んでしまう。

②自車の後方から、交差点を直進しようとする自転車が道路の最側端を走行してきて、それに気が付かずに左折を開始して、巻き込んでしまう。

このような運転を!

左折開始前には、横断歩道や後方の歩道・車道にいる歩行者・自転車などの確認を徹底する。

交差点では「横断歩道における歩行者の優先」を徹底し、自転車などに対する思いやりのある運転を心がける。

「死角が多い」「小回りができない」など、大型車の特性を常に意識する。

死亡・重傷事故は交差点で多発

事業用トラックの事故は交差点で多く発生しており、左折時の約9割が「対自転車」、右折時では約8割が「対歩行者」との事故になっています。事故の発生状況と原因を踏まえ、交差点事故を防止するために特に重要な「7つの安全行動」の順守に努めてください。


「7つの安全行動」

  • ①車内を整理・整頓して視界を確保する。
  • ②適度な緊張感を持ち自己管理する。
  • ③事故リスクの少ないルートを走行する。
  • ④ブレーキペダルに足を置き危険に備える。
  • ⑤交差点進入前に安全確認を徹底する。
  • ⑥適切な軌跡で右折・左折する。
  • ⑦交差点内(特に横断歩道手前)で安全確認する。

資料:公益社団法人 全日本トラック協会「できることから始めよう!トラック交差点事故防止マニュアル~交差点事故撲滅キット~」

協力:公益財団法人 交通事故総合分析センター