2025年8月号

危険 予知 トレーニングで
事故ゼロへ!

長いトンネルでの追突・衝突事故編

事故を未然に防ぐために、予測される危険や危険を避けるための運転について考えてみましょう。

質問

運転中、どのような危険があり、どういった運転をする必要がありますか?

トラクターの特性に起因する事故

交通状況

  • ■大型トラックで路側帯の狭い片側1車線の長いトンネルを下っています。
  • ■途中の退避場所には「歩行者・自転車に注意」の電光掲示板が見えます。
  • ■前方に自転車のテールライトが見え、対向車も迫ってきています。
回答

このような危険が!

このような危険が!

自転車・対向車に追突や衝突をする

①自転車が道路にある水たまりや舗装のひび割れを避けるため、自車の直前に急に飛び出し、追突する。

②自転車との安全な間隔を確保して追い越しを始めたが、予想以上に速い対向車が接近し、自転車や対向車と衝突する。

③対向車線の大型車が上り勾配で遅いため、後続車両が無理に追い越そうとして、自車の直前に現れる。

このような運転を!

トンネル内では、道路左側に予期せぬ歩行者や自転車が現れることがあるため、注意を促す掲示を発見したら規制速度を順守し、突然の出現にも対処できるようにする。

特に長いトンネルでは、単調な視界が続き緊張が緩んで漫然運転に陥りがちになるため、自車線の状況だけでなく、対向車線の状況にも注意して運転をする。

トンネル内で火災に遭遇した時の対応

消防白書によると、トンネル内での車両火災件数(令和4年)は23件と令和元年の39件からは減少傾向にあります。しかしトラックによる事故は大きな火災につながりかねず、もし遭遇した場合、落ち着いて以下の行動をとりましょう。

  • ①必ず火災車両の手前、またはトンネル入口で停車する。
  • ②自車の火災に気づいた場合、基本は停車し避難。ただし、小規模な火災で支障がないと判断できる場合は、トンネル外まで走行し通報する。

出典:総務省消防庁「令和5年版消防白書」、一般社団法人東京都トラック協会「トンネルで火災に遭遇した時の対応(首都高速道路株式会社)」

協力:公益財団法人 交通事故総合分析センター