2024年12月号

危険 予知 トレーニングで
事故ゼロへ!

夜間、山岳道路の下りでの事故編

事故を未然に防ぐために、予測される危険や危険を避けるための運転について考えてみましょう。

質問

バスを運転中、どのような危険があり、どういった運転をする必要がありますか?

夜間の直進道路走行

交通状況

  • ■夜間、バスで山道を走っています。
  • ■峠のピークを越えて下り坂が始まりましたが、主にフットブレーキで減速しています。
  • ■左ブラインドカーブにさしかかりました。
  • ■対向車線には大型トラックが登ってきているようです。
回答

このような危険が!

このような危険が!

フェード現象の発生

フットブレーキ多用によるフェード現象のためブレーキが利かなくなり、スピードオーバーでカーブを曲がりきれず、ガードレールに衝突する

動物との衝突

突然、前方の道路に動物が飛び出してきて、衝突したり、避けようとしてガードレールに衝突したりする

対向車との衝突

上り坂で速度が低下した大型トラックを追い越そうと、センターラインを越えてきた対向車と衝突する

このような運転を!

下り坂ではエンジンブレーキを効果的に活用する

夜間、動物注意の警戒標識があるところでは、前照灯ハイビームで遠方の前方視界を確保する

ブラインドカーブで対向車の接近を認識した場合は、無理な追い越しをかける対向車があることも予測し、慎重な運転を心がける

指導・監督マニュアルが改正されました

2022年に相次いだバスの事故を踏まえ、指導・監督マニュアルの一部が改正されています(23年1月)。改正のひとつに「坂道での適切な運転操作」として、「長い下り坂においては、エンジンブレーキや排気ブレーキを使用すること」とあります。事業者の皆さまには、改めて運転者への指導の徹底をお願いします。

協力:公益財団法人 交通事故総合分析センター