日野自動車株式会社(以下 日野)は、初の南米開催となる2009年1月3日スタートのダカールラリー・カミオン(トラック)部門に、「日野レンジャー」2台体制で参戦、1991年の初参戦以来18年連続完走および、カミオン部門排気量10リッター未満クラスでの優勝を目指します。
2009年ダカールラリーは、30回目の記念大会となり、参加台数は史上最多の530台(二輪・四輪部門含む)。コースは、大西洋側のブエノスアイレス(アルゼンチン共和国)と太平洋側のバルパライソ(チリ共和国)を結ぶまさに2つの大洋間で繰り広げられるクロスカントリーとなり、その間、アンデス山脈やアタカマ砂漠など、大自然の難所が点在した設定となっています。参加選手の国籍も49カ国とまさに世界最大級の大会となります。
日野は今回も、同ラリー25年連続出場(ギネスブック認定)・19年連続完走の史上最多記録を更新中の菅原義正氏率いるチームスガワラを全面支援し、“HINO TEAM SUGAWARA(日野チームスガワラ)”として参戦致します。日野は、レース車両の製作や、全国の販売会社を含む7名の日野グループ社員をメカニックとして現地に派遣するなど、車両・整備を中心に協業しての参戦となります。
また、従来、市販車クラスのみの設定であったカミオン部門は、2009年大会から、FIA(国際自動車連盟)の規定変更により、四輪部門同様に、新たに改造車クラスが新設されたため、より一層白熱したレース展開が予想されます。日野は前回出場した車両をベースに、更に改良を加え改造車クラスにエントリーします。
日野は、同ラリーに1991年に日本のトラックメーカーとして初めて参戦。以来連続出場・連続完走の記録を更新しています。1997年には、カミオン部門史上初の総合1・2・3位独占という快挙を成し遂げています。“世界一過酷なラリー”といわれるダカールラリーで、常に完走し、カミオン部門総合でも、排気量が倍以上もあるモンスターカミオンと互角以上の熾烈な競争を続けてきました。2009年大会でも、18年連続完走を成し遂げ、排気量10リッター未満での優勝と、改造車クラスでの上位入賞を目指します。
日野は、ダカールラリーを通じ、日野車の信頼性・耐久性の高さを実証すると同時に、「グローバルHINO」へ雄飛する為、更なる記録に向かい挑戦致します。
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(写真)2007年ダカールラリー、カミオン部門排気量10リッター未満クラスで優勝を果たした日野レンジャー |
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(参考) |
■2009年レース概要 |
主催: |
ASO(Amaury Sports Organization) |
期間: |
2009年1月3日〜1月18日
(スタート・ゴール共にブエノスアイレス) |
通過国: |
アルゼンチン・チリ |
総走行距離: |
9,574Km
(競技区間は、過去5年で最長の5,652km) |
「カミオン部門のクラス設定変更について」
FIAの新規定により、カミオン部門は、以下の通り分類され、日野車は「カミオン部門改造車クラス排気量10リッター未満」に属することになります。 |
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※2009年ダカールラリーでの排気量10リッター未満クラスは、「Challenge Under 10 liters of cubic capacity」として、改造・市販車を合わせた表彰となる。日野は、同クラスが創設された96年以来、常に優勝し続けている。
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■チーム体制
【チーム名】 |
Hino Team Sugawara(日野チームスガワラ) |
【車両】 |
日野レンジャー2台 |
【出場部門】 |
カミオン部門 |
【体制】 |
<1号車>
ドライバー:菅原義正、 ナビゲーター:羽村勝美
ダカールラリー25年連続出場、19年連続完走は史上最多。カミオン部門総合2位6回、排気量別クラス優勝7回等、前人未到の大記録を未だ更新し続ける菅原義正氏(67歳)が1号車ドライバー。ナビゲーターは、前大会に引き続き羽村勝美氏。 |
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<2号車>
ドライバー:菅原照仁、 ナビゲーター:鈴木誠一
菅原照仁氏は、1号車ドライバー義正氏の二男。2003年のファラオラリー(エジプト)でカミオン部門日本人初優勝。2005年のダカールラリーでドライバーデビュー。ナビゲーターは、前大会に引き続き鈴木誠一氏。 |
<メカニック>
中村保史・森田淳平・工藤成俊(日野自動車梶j
若林栄次(千葉日野自動車梶j
杉本一人(福井日野自動車梶j
竹川公博(長野日野自動車梶j
浦辺満広(香川日野自動車梶j
日野グループから7名のメカニックが派遣され、各キャンプ地で日野車をサポートする。うち4名は選考により全国の販売会社から選ばれ、いずれも日野の整備士資格の最高級であるHS-1資格を有する。 |
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■日野、ダカールラリー戦歴: |
1991年日本のトラックメーカーとしてダカールラリーに初参戦。1994年にはカミオン部門総合2位を獲得。翌1995年も連続2位を遂げる。1996年からは総合優勝を目標に掲げ体制を強化し、1997年にカミオン部門総合では史上初となる1・2・3位独占という快挙を成し遂げた。その後もカミオン部門総合2位を3回獲得するなど、カミオン部門のトップチームとして活躍を続けている。また、1996〜2002年まで設定された同部門排気量10リッター未満クラスでも7連覇。その後2年間、同クラス分けが廃止されるも、2005・2007年大会で同クラスが再設定され優勝を果たしている。 |
出場
回数 |
大会
年度 |
コース |
総走行
距離
(km) |
出場
車両 |
成績
(カミオン部門総合/
排気量10リッター未満クラス) |
− |
2008 |
史上初の大会中止 |
17 |
2007 |
リスボン〜ダカール |
7,915 |
日
野
レ
ン
ジ
ャ
| |
9位・13位/優勝(優勝車のみ表彰) |
16 |
2006 |
リスボン〜ダカール |
9,043 |
5位・7位/クラス別なし |
15 |
2005 |
バルセロナ〜ダカール |
8,956 |
2位・6位/優勝(優勝車のみ表彰) |
14 |
2004 |
クレルモンフェラン〜ダカール |
10,411 |
5位/クラス別なし |
13 |
2003 |
マルセイユ〜
シャルムエルシャイク |
8,602 |
5位/クラス別なし |
12 |
2002 |
アラス〜マドリッド〜ダカール |
9,440 |
3位/優勝(クラス優勝7連覇) |
11 |
2001 |
パリ〜ダカール |
10,873 |
2位/優勝 |
10 |
2000 |
パリ〜ダカール〜カイロ |
7,880 |
5位/優勝 |
9 |
1999 |
グラナダ〜ダカール |
9,441 |
4位/優勝 |
8 |
1998 |
パリ〜グラナダ〜ダカール |
10,570 |
2位/優勝 |
7 |
1997 |
ダカール〜アガデス〜ダカール |
8,051 |
優勝・2位・3位/優勝・2位・3位
(カミオン部門史上初制覇) |
6 |
1996 |
グラナダ〜ダカール |
7,579 |
6位・11位/優勝・2位 |
5 |
1995 |
グラナダ〜ダカール |
10,067 |
2位/クラス別なし |
4 |
1994 |
パリ〜ダカール〜パリ |
13,398 |
2位/クラス別なし |
3 |
1993 |
パリ〜タンジュ〜ダカール |
8, 877 |
6位/クラス別なし |
2 |
1992 |
パリ〜シルト〜ケープタウン |
13,015 |
4位・5位・6位・10位/クラス別なし |
1 |
1991 |
パリ〜トリポリ〜ダカール |
9,186 |
7位・10位・14位/クラス別なし
(日本のトラックメーカーとして初参戦) |
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以上 |
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