Uniting our souls!! 「結束」

2014-2015年シーズン

トップイースト vs 東京ガス ラグビー部

2014年10月11日(土)13:00 東京ガス大森グランド(東京)

  • 日野自動車 RED DOLPHINS
    日野自動車 RED DOLPHINS
  • ラグビー部
    東京ガス ラグビー部

:

12 トライ数2 ゴール数1 ペナルティゴール数0 ドロップゴール数0
前半
7 トライ数1 ゴール数1 ペナルティゴール数0 ドロップゴール数0
7 トライ数1 ゴール数1 ペナルティゴール数0 ドロップゴール数0
後半
14 トライ数2 ゴール数2 ペナルティゴール数0 ドロップゴール数0
RED DOLPHINS出場選手ラグビー部
茂手木 亮1 PR進藤 崇
廣川 三鶴2 HO平野 裕馬
村上 玲央3 PR小関 大介
大窪 遥4 LO桑原 一将
205 LOMark Burman
176 FL髙野 聡
藤田 哲啓7 LF阿井 宏太郎
538 No.8粕谷 俊輔
田川 明洋9 SH皆良田 勝
6610 SOHayden Cripps
小澤 和人11 WTB吉田 辰也
6212 CTB西田 悠人
苫谷 直樹13 CTB野田 滉貴
2914 WTB斉藤 春樹
松井 佑太15 FB黒澤 健
16 郷 雄貴
17 植村 健太郎
18 廣瀬 賢一
19 土屋 眞
20 畑地 陽典
21 久高 慎介
22 BRETT GALLOPS
23 篠田 正悟
リザーブ 16 片寄 優介
17 片寄 優介
18 大平 純平
19 和田 拓馬
20 箱崎 友己
21 辰野 新之介
22 茂木 直也
23 小吹 和也
得点選手トライ (T/5点)アニセ サムエラ x1 William Tupou x1 山下 大悟 x1
ゴール (G/2点)William Tupou x2
ペナルティゴール (PG/3点) 
ドロップゴール (DG/3点) 

 10月11日。暦の上では三連休の初日の土曜日。気温もまずます、青空には恵まれながら、今年一番の大型台風も接近中という影響か、時折強い風が吹くというグランドコンディションである。
 「幸い前半は風上を取れたので、前半は相手陣で勝負をする」と、試合前に細谷直監督はこの日のゲームプランを語った。昨年は7対55と大敗した相手。簡単に勝てる相手でもなく、勝利のためには綿密なゲームプランも必要だ。
 前半は風を利用してキックを多用。相手陣に入り、あとは二人の外国人のFW(フォワード)プレーヤーを中心にFWを全面に押し出す。キックでタッチに出たあとの相手ボールラインアウトでも積極的にプレッシャーをかけて敵陣で戦い続ける。それがこの日の日野自動車レッドドルフィンズのゲームプランのひとつだった。
 キックオフは午後1時。すでにその時間にはグランド脇に設けられている日野の応援席は満席。座り切れずにグランド脇で立ち見をする人も出るほどだ。その応援席からは、キックオフの笛の前から「行け行けヒーノ!」の熱いかけ声が響く。
 そしてホイッスル。相手ボールのキックオフの直後、ボールをキープをしながらチャンスを見てSO(スタンドオフ)・トゥポウが敵陣22m内まで大きなキック。相手もキックで切り返すもやはり風下のためか大きく伸びず、それを受けた日野のNO8(ナンバーエイト)・メツイセラが大きくゲイン。そのままFWで連続攻撃をしかけ、少しずつゲインとプラン通りにゲームを運ぶ。が、連続攻撃の後、ボール相手陣に持ち込みながらもノットリリースザボール=倒れたままボールを放さなかった反則から相手ボールのPKとなる。その後自陣に蹴り込まれての相手ボールラインアウトながら、ここでは日野FWは相手にプレッシャーをかけミスを誘い、最後は相手のノックオンからマイボールのスクラムに。場所は自陣22mライン付近。そこから一度CTB(センター)山下大悟が前進をはかり、その後、相手陣深くへ大きなキックを放った。
 だが、風に乗ったボールは大きく伸びたあとそのまま直接タッチラインを割り、ダイレクトタッチとして蹴った地点へと戻ってのラインアウトとなることに。しかもボールは相手ボールだ。直後、相手ボールのラインアウトからボールはきれいに相手のFW、BK(バックス)と回り、最後は相手の決定力のある大型WTB(ウィング)11番にわたりトライ。前半わずか4分のことだった。
先手こそとられたが、その後の日野のリスタートキックからはプラン通りにほとんど相手陣で戦いが続く、13分にはスクラムを押し込んだ後、ラックの連続攻撃からLO(ロック)のアニセ サムエラがボールを持ち出しトライ。さらに23分には、敵陣のマイボールラインアウトのサインプレーからSO・トゥポウがきれいに抜け出してのトライ。会心のトライに応援席からも歓声が上がる。前半は12対7と逆転してリードを保って折り返した。
 そ後半。相手もキックを利用し日野陣へ攻め入るも、激しいタックルとフォワードの奮闘でピンチをことごく防ぐ。アタックでは得意のモールで前進、相手の反則を誘うも自分たちのミスもあり得点までは至らない。
 そして23分。相手はラインアウトから前半にトライを決めたWTB11番が大きくゲイン、さらに最後は今ひとりの大型WTBの14番にボールがわたりトライ。ゴールも決まって12対14と逆転されてしまう。残り約20分。再逆転するには充分な時間がある。だが、得意のラインアウトが決まらない……。さらには残り10分、敵陣まで攻め入るものの相手にボールを奪われるターンオーバーを許し、ディフェンスも後手後手に回ってままそのまま相手のトライを許してしまう。時間は31分が過ぎて12対21の9点差。ワンチャンスでは逆転できない点差だ。
 その後はスクラム、ラインアウトとセットプレーから果敢に攻める日野。応援席から何度も聞こえる「押せ押せヒーノ!」のかけ声。だが、得点にはなかなか結びつかない。そして気付けばすでに手元の時計ではロスタイム。直前のゴール前でのマイボールラインアウトも安定せず、大きなトライチャンスを失っていた。このまま9点差で終わるのか……。応援席も沈みがちな中、日野は相手ノックオンから相手ゴール前でマイボールのスクラム。おそらくはそれがラストワンプレー。
 スクラムから出たボールがSH(スクラムハーフ)、CTB(センター)の山下大悟へ。すると山下は、そのまま相手のディフェンスを切り裂きインゴールへと飛び込んだ。最後に見せた意地のトライである。ゴールも決まり19対21。だが、試合はここまで。この時点で敗戦でも7点差以内の負けに与えられる勝ち点1を獲得するも、ゴールキックの後にノーサイドの笛が鳴らされ、2点差の敗戦となった。
 最後のトライを決めた山下は悔しさをにじませながら「勝てる試合だった。でも勝てないのはスキルの低さの問題。ノックオンをしない、パスミスをしない。そういう精度を上げていくことが勝利には必要」と、チームのさらなる進歩を期待する。
 負けは負け。だが昨年の48点差、1トライ対9トライの差からは進歩の跡を見たファンも多いはず。あとはそれをいかに結果に繋げるか。次のグランドは聖地、秩父宮ラグビー場である。そこで秋田ノーザンブレッツを相手に確実な結果を残すこと。それがファンはじめチームを支えるすべての人の願いでもある。


■細谷直監督 のコメント
 前半、自分たちのエンジンのかかり方が遅く、簡単に取られて自分たちのチャンスで取れなかった。日頃の甘さが出たのかもしれません。ただ、最後まで諦めない気持ちを維持して勝ち点を取れたのはよかった。残り5戦はすべて勝ちにこだわっていきたいです。

■廣川三鶴主将 のコメント
 ゲームプランの中で、ラインアウトでミスが起きたことは敗因のひとつです。でも試合というプレッシャーのある中でミスが起きるのはまだまだ足りない部分があるということ。次は立ち上がりから取れるところで取れるようにしたいと思います。

Text by 李スンイル
1961年生まれ。ノンフィクションライター。関東ラグビーフットボール協会公認レフリーも務め、ラグビーマガジン誌のルール解説コラム「WITH A WHISTLE」が好評連載中。著書に、『もう一人の力道山』(小学館)『青き闘球部 東京朝鮮高校ラグビー部の目指すノーサイド』(ポット出版)など。

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