Uniting our souls!! 「結束」

2016-2017年シーズン

トップイースト vs ヤクルト LEVINS

2016年11月05日(土)13:00 日野自動車総合グランド()

  • 日野自動車 RED DOLPHINS
    日野自動車 RED DOLPHINS
  • LEVINS
    ヤクルト LEVINS

:

14 トライ数2 ゴール数2 ペナルティゴール数0 ドロップゴール数0
前半
10 トライ数1 ゴール数1 ペナルティゴール数1 ドロップゴール数0
19 トライ数3 ゴール数2 ペナルティゴール数0 ドロップゴール数0
後半
14 トライ数2 ゴール数2 ペナルティゴール数0 ドロップゴール数0
RED DOLPHINS出場選手LEVINS
加藤 凌悠1 PR野崎 伊織
廣川 三鶴2 HO吉田 親人
廣瀬 賢一3 PR金 弘泰
土屋 眞4 LO長田 宗一郎
庄司 壽之5 LO川端 尚也
西村 雄大6 FL齋藤 怜央
李 淳也7 LFハミッシュ パターソン
538 No.8井坂 龍星
259 SH多田 潤平
山道 翔10 SOレオン エリソン
3511 WTB栗原 大介
Brett Gillespie12 CTB神原 裕和
Mosese Tonga13 CTB住吉 大樹
篠田 正悟14 WTBトム コックス
松井 佑太15 FB大城 海
長野 正和
崩 光瑠
金 光植
木村 勇大
小野 貴久
調 建造
坂本 椋矢
河野 嵩史
リザーブ 新井 良生
山賀 潤
森 祐次郎
後藤 賢
田渕 泰平
西尾 佳弘
南 翔悟
野上 貴俊
得点選手トライ (T/5点)久高(前半1)テビタ(前半1、後半1)西村(後半1)土屋(後半1)
ゴール (G/2点)山道(前半2、後半2)
ペナルティゴール (PG/3点) 
ドロップゴール (DG/3点) 

第7節 11月5日(土) 13:00 ヤクルト  日野G 〇33-24
日野自動車VSヤクルトレビンズ 『苦しいときの経験こそ、次に生きる』

 絶好調の日野自動車レッドドルフィンズ。開幕から負け無しの6連勝で迎えた第7節の相手はヤクルトレビンズ。場所はホームの日野自動車グランドだ。さわやかな気持ちのよい秋晴れの中、かけつけたファンも快勝を期待したはず。相手はその時点で2勝4敗である。
 試合前、細谷監督は「縦に強い両センター(ブレット・ガレスピとモセセ・トンガ)を中心にゲームを組み立てる」と言い、廣川キャプテンはフッカーとして自らその先頭に立つ強いスクラムに自信をのぞかせた。
 だが――。いざ試合が始まってみるとそう思い通りにゲームは運ばない。廣川キャプテンが、前回の試合から13名を変えたメンバーに「決して慢心はなかった」とは言いながらも、まったく予想外の展開、しかもかなり危ない試合展開となってしまった。
 出だしは良かった。日野のキックオフから敵陣に攻め込み、強力なプレッシャーから相手のオフサイドを誘い、ラインアウトから自慢のモール。直後さらに相手のペナルティから快調に攻める。しかしながら、ノットリリースザボールの反則からチャンスを失う。その後5分を過ぎた辺りで起こったファーストスクラムはマイボール。が、自慢のスクラムを押し込もうとしたらレフリーは押すのが早いとの理由でアーリープッシュの反則を取られてしまう。相手はそこからスクラムを選択。日野はそこで先のミスを取り替えそうとするも再度アーリープッシュの反則に。実は、この日のレフリーはニュージーランドから日本に研修目的でやってきたレフリーだった。なにやら調子が狂ってリズムに乗れない日野のFW陣。
 その後は17分に日野のノットロールアウェイからPGを決められ先制され、その後25分には相手スタンドオフがラインブレイク、大きく抜け出し最後は右ウィングがトライ。ゴールも決まり10対0とリードされる。
 さらに日野にとって想定外なことが起こったのが前半29分。相手陣のマイボールスクラムから期待のセンターモセセの突破、最後はスクラムハーフの久高慎介がトライを決め7対10まで迫る……まではよかったのだが、久高はトライをする際に足をひねってしまう。途中相手がシンビン(一時的退場)で14人の際にスクラムからナンバー8のテビタ・メツイセラがトライ、14対10と逆点して前半を終える。
 逆点はしたものの、自分たちの持てる力が出せずリズムに乗れない日野。それは後半に入っても変わらなかった。まずは後半5分過ぎ。相手の反則からラインアウト、モール。そのまま押し込みフランカーの西村雄大がトライを決め21対10とリードをするものの、その後は自陣でのマイボールのスクラム直後にハンドのペナルティを犯してしまう。相手はすぐさまクイックタップから攻撃を仕掛け、その後2度連続してオフサイドのペナルティ。結局はその劣勢な状態からトライラインを割られ、21対17と迫られる。
 さらには敵陣でのマイボールのラインアウトをミス。そのボールを相手に奪われ一気に走られると21対24と逆点を許すことに。残り時間およそ20分。得点差は3点。見守る日野応援団含め、これまでのチームの力を考えれば再逆転を十分狙えると思われるが、ここから日野はさらなる窮地に追い込まれる。理由は反則のくり返し。その前にレフリーからは「反則が多い」と注意をされていた直後、22分ことだった。その間、日野は14人で戦わねばならないが、さらに27分には同じくフロントロー、フッカーでゲームキャプテンの17番・崩もシンビン。つまりその後はしばらくは13人で戦わねばならないのだ。すでに入替えでベンチに下がっていたキャプテンの廣川も「これまで13人で戦った記憶がない」というほどの珍しい場面、大ピンチである。
 その間は自陣で攻められ続け、一度はインゴールになだれ込まれるがなんとかグラウンディングを阻止してスクラムに持ち込むこともあった。
 最終的にはシンビンから2名が戻り15名で戦えるようになったのはようやく試合時間が37分。ロスタイムを除けば、残りはわずか3分。点差は3点。つまり3分でトライを取らない限り連勝はストップするということである。
 が、最後の最後に日野FWは力を振り絞った。相手オフサイドの反則からラインアウト、モールとなってようやくロックの土屋眞が逆点のトライを決め28対24としたのだ。その時計は39分になっていた。ようやくホッと一息。その後はロスタイムにナンバー8テビタがこの日2度目のトライを決め、最終的には33対24で勝利したが、まさに薄氷の勝利と言っていいだろう。
 この日、じっと戦況をみつめていた佐々木隆道。高校、大学、社会人として全てのカテゴリーで日本一を経験するベテランは言った。
「ラグビーは一人ひとりのコミュニケーションが大事。そういう意味では、今日のメンバーの経験が出たかと思います。ただ、こうした厳しい試合が経験のひとつになるはずです」
 次節は11月19日の三菱重工相模原ダイナボーアーズ戦。リーグ戦での優勝、さらにはその後のトップリーグ昇格をかけた「トップチャレンジシリーズ」への挑戦権を決める全勝対決だ。
 次の試合も必ず苦しい時間帯が来る。そういうときにこそ、今回の経験が生きるはずだし、生かすべきである。頼んだぞ、レッドドルフィンズ! 


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【コメント】
 細谷直監督 良かったとことと言えば、勝ったということだけでしょう。ペナルティを少なくというのは常に意識していましたが、特に後半が多かった。ただ、13人でも守りきれたというのはひとつの自信になったかもしれない。修正すべき点は修正して次の決戦に臨みたいと思います。

 廣川三鶴主将 前半風下ということもありましたが、陣取りゲームの中で敵陣にほとんど入れませんでした。スクラムで反則を取られたこともありますが、それはレフリーの基準に合わせられなかったということ。それでも全勝は守りぬいたので、次は50人全員で戦うつもりでみんなの力を出し切ります。

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Text by李スンイル
1961年生まれ。ノンフィクションライター。現在、関東ラグビーフットボール協会公認レフリーも務め、ラグビーマガジン誌掲載のルール解説コラム「WITH A WHSTLE」は連載130回を超える。著書に、『ラグビーをひもとく―反則でも笛を吹かない理由』(集英社新書)、『超入門 ラグビーのみかた』(成美堂出版)、『青き闘球部 東京朝鮮高校ラグビー部の目指すノーサイド』(ポット出版)など。

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