Uniting our souls!! 「結束」

2016-2017年シーズン

トップイースト vs 釜石 SEA WAVES

2016年10月29日(土)11:00 いわぎんスタジアム()

  • 日野自動車 RED DOLPHINS
    日野自動車 RED DOLPHINS
  • SEA WAVES
    釜石 SEA WAVES

:

17 トライ数2 ゴール数2 ペナルティゴール数1 ドロップゴール数0
前半
7 トライ数1 ゴール数1 ペナルティゴール数0 ドロップゴール数0
10 トライ数1 ゴール数1 ペナルティゴール数1 ドロップゴール数0
後半
7 トライ数1 ゴール数1 ペナルティゴール数0 ドロップゴール数0
RED DOLPHINS出場選手SEA WAVES
長野 正和1 PR高橋 拓也
崩 光瑠2 HO中村 彰
村上 玲央3 PR許 雄
笠原 雄太4 LO伊藤 剛臣
Joel Everson5 LO菅原 貴広
藤田 哲啓6 FLWarwich Tecklenburg
佐々木 隆道7 LF木村 優太
千布 亮輔8 No.8須田 康夫
田川 明洋9 SH井上 益基也
山道 翔10 SOJoe Pietersen
小澤 和人11 WTB小野 航大
Brett Gillespie12 CTB森山 裕樹
片岡 将13 CTB佐々木 裕次郎
Marc Le14 WTB村井 佑太朗
Gillies Kaka15 FBJames Kamana
加藤 凌悠
廣川 三鶴
廣瀬 賢一
庄司 壽之
TEVITA METUISELA
君島 良夫
TONGA MOSESE
小沢 翔平
リザーブ 松原 裕司
マヘ トゥビ
Scott Manson
佐藤 雄太
中野 祐太
南 篤志
Michael Vaa Toloke
藤原 健太
得点選手トライ (T/5点)ガレスピ(前半1)佐々木(前半1)千布(後半1)
ゴール (G/2点)山道(前半2、後半1)
ペナルティゴール (PG/3点)山道(前半1)君島(後半1)
ドロップゴール (DG/3点) 

日野自動車コラム@釜石SW戦
「夢に向かって。東北での大きな勝利」

 はるばる来たぜ~盛岡へ~さかまく波をのりこえて~。日野から大型バスで約9時間。距離にして約600キロ。日野自動車レッドドルフィンズの応援団が盛岡いわぎんスタジアムに駆け付けた。その数ざっと300人。
 北風がぴゅ~ぴゅ~と吹きつける。気温は8度という寒さにも、日野のパッション(情熱)は燃えたぎっていた。観客が3055人(公式記録)。ファンはありがたい。
 赤、黄色、緑色の紅葉がバックスタンドを染める。釜石応援団のカラフルな大漁旗も寒風にばたばたとはためいてた。全勝対決ならではの熱気がスタジアムをおおう。その両チームのファンが息をのんだ。歓声とため息。拍手と沈黙。歓喜と落胆。
 後半の終盤だった。釜石に追い上げられ、途中から交代で入った破壊力抜群のCTBトロケに突破された。ひとり、ふたりと弾き飛ばされ、もはや万事休すと思われた。その瞬間、これまた交代したばかりのWTB小沢翔平が地を這うような凄まじいタックルをトロケにくらわせた。
 通常のタックルは、頭を相手選手のケツの後ろに入れる。だが、この時、小沢はトロケの前方につけた。つまり“逆ヘッド”。相手の進行方向に頭が置かれるから仕留めやすくなる。でもアブナイ。
 死に物狂いのタックルだったのだろう、体重100キロのトロケはもんどりうって倒れた。窮地は救われた。が、79キロの小沢も倒れた。動かない。即、負傷退場。担架で運ばれ、小沢は病院に担ぎ込まれた。
 「あのタックルは大きかった」と、ゲームキャプテンを務めたロックの笠原雄太は漏らした。声が興奮で少し震えている。
 「翔平が止めなかったら、トライをとられて、流れは釜石にいっていたかもしれません」
 直後のスクラムの前。笠原はフォーワードに大声をかけた。
 「翔平がからだを張っているんだ。おれたちもがんばろうぜ!」
 その後、なんどもゴール前のピンチがおとずれた。でも、フランカーの佐々木隆道が、藤田哲啓が、日野の選手が猛タックルを浴びせ続けた。赤いジャージの固まりの壁ができた。ディシプリン(規律)と結束あるディフェンス、ここに成長の跡がみえた。
 ことし加入の佐々木は「新しい日野の歴史が始まったんじゃないかな」と漏らした。
 「去年までなら気持ちが折れて、やられるパターンだったかもしれない。でも、新しく入った選手が声をかけたり、プレーで引っ張ったりして、もといた選手も呼応していいパフォーマンスになっているんだと思います」
 結局、27-14の快勝だった。トップイーストに入って、初めて釜石SWを倒した。これで6連勝。試合後、日野選手はファンに感謝を伝えるため、スタンドの出口に並んだ。
 何人かの選手もファンも感激で泣いていた。勝敗はともかく、人の琴線を揺さぶるゲームだった。佐々木が笑顔でつづけた。
 「いや~、みんな泣いていましたね。(勝負運を)持っているでしょ」
 この試合の伏線はあった。20日のクボタとの練習試合だった。Bチーム同士ながら、格上のトップリーグのチームを倒した。とくにディフェンスがすさまじかった。
 公式戦に出場できないメンバーがからだを張った。忸怩たる思いがあるだろうに、そういった悔しさを闘志あふれるプレーに変えた。戦う姿勢はこの日のメンバーに伝わった。層が厚みを増した。上昇気流に乗るチームとはこういったものである。
 スクラムで圧倒した。コラプシング(故意に崩す行為)の反則を奪った。モールを押し込んで、ショートパスに切れ込んできたCTBガレスピが先制トライをあげた。そのあとは、波状攻撃から佐々木がインゴールに躍り込んだ。後半はスクラムトライを加えた。
特筆すべきは反則が6個(相手10個)という少なさである。もうペナルティーさえしなければ、ゴール前のピンチを安心してみることができるのだった。
細谷直監督は言った。
「歴史のトビラをひとつ、こじ開けてくれました。スクラム、ディフェンス…。春から積み上げてきたものを、しっかりと出してくれた。(練習試合の)クボタ戦の勝利が大きかった。そう書いておいてください」
主将の廣川三鶴はこうだ。
「チームとしてのレベルがひとつ、上がった。責任感の部分だったりとかも。勝利がすべて良薬になっています」
試合後、寒風の中、スタンドの隅っこで全部員が円陣を組んだ。あいさつに立ったラグビー部の松川徹部長は肩を震わせ、涙を流した。言葉が出なかった。
あとで追いかけて、聞いた。涙のワケは。
「なんだったのでしょうね。“夢に向かって”ということでしょうか。やってきたことがひとつひとつ、実になってきているのが、もううれしいのです」
もう勢いは止まらない。これで2位以内は確保できそうだ。トップチャレンジ進出が見えた。でも楽観は禁物だ。次のヤクルトに足元をすくわれてはならない。
さらに闘志を奮い立たせ、結束を強めよ。翔平のタックルを忘れるな!
夢に向かってー。

【コメント】
細谷直監督 スクラムでものすごいプレッシャーをかけて、相手には何もさせなかった。ひとり一人が勝手なプレーをしないで、周りを信じて、横と連携をしてくれています。課題は、とり切るところでしっかりとり切ること。ヤクルトにも全力で勝つ。チャレンジ(リーグ)にいく準備もしていきます。
                (了)

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