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2005年06月30日 No.05-021 |
日野自動車、日本初の大型トラクター用車両安定性制御システム「VSC」 を開発 |
日野自動車株式会社(以下 日野)は、大型セミトラクターの走行安定性を総合的に向上する日本初※1の車両安定性制御システム「VSC(Vehicle Stability Control)」※2を開発しました。本システムは、大型トラクター特有の「横転現象」「ジャックナイフ現象」※3「ドリフトアウト現象」※4といった不安定な車両状態を事前に感知し、ドライバーへの警報とともに、エンジン出力制限およびブレーキの作動によって、車両状態を安定方向へ制御するシステムです。 大型トラクターは、トレーラーを牽引して大量物資を輸送する、物流の根幹を担う車両で、免許制度上では牽引免許が必要な上、高度な運転技術が要求されます。またトラクターとトレーラーが1本のピンで連結される構造のため、ドライバーにはトレーラーのロール状態(傾いてしまっている状態)がわかりにくく、横転事故が大型トラクターの代表的な事故事例の一つになっています。 このたび開発した「VSC」は、この「ロールスタビリティアシスト」をさらに進化させたものであり、凍結路などで発生しやすい「ジャックナイフ現象」や「ドリフトアウト現象」も抑制する、総合的な車両安定性制御システムです。本システムは、トラクター側とトレーラー側のABS(Antilock Brake System)の協調により、凍結路などの滑り易い路面においても高い車両制御性能を発揮します。 日野は「安全フロントランナー」として、「商用車がかかわる交通事故死傷者ゼロ」という夢の実現に向け、今後も安全対策技術の開発と商品化・普及を推進してまいります。
【 VSC技術の特長 】
トラクターのVSC技術開発における最大の課題は、制御を行った結果 他の不安定現象を引き起こさない事です。またドライバーにトレーラーの車両状態がわかりにくいことが乗用車とは根本的に異なる部分です。本システムではトレーラーのABSとの協調によって、凍結路面などの極端な低μ路面(摩擦係数《μ=ミュー》の低い滑りやすい路面)においても、安定した制御を可能にしました。 【参考資料】
以上 |
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