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2006年07月18日

トヨタ、日野、燃料電池ハイブリッドバスの営業運行エリアを中部国際空港及び周辺地域に拡大

トヨタ自動車株式会社
日野自動車株式会社


 トヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)と日野自動車株式会社(以下、日野)は、7月22日より、燃料電池ハイブリッドバスの営業運行エリアを、中部国際空港及び周辺地域に拡大する。

 トヨタと日野は、国土交通省の「燃料電池自動車実用化促進プロジェクト」の一環として、知多乗合株式会社(以下、知多乗合)の協力のもと、3月9日から22日にかけて中部国際空港周辺地域で営業運行を実施した。

 今回は、経済産業省の「水素・燃料電池実証プロジェクト」(以下、JHFC:Japan Hydrogen & Fuel Cell Demonstration Project)の燃料電池自動車実証実験にも参画し、知多乗合の営業路線を延長するとともに、中部スカイサポート株式会社(以下、CSS)の協力も得て、中部国際空港内でも新たな営業運行を実施し、燃料電池ハイブリッドバスの実用化に必要な種々のデータを取得する。
 
 具体的には、知多乗合に燃料電池ハイブリッドバス「FCHV−BUS」を貸与し、同社の営業路線である常滑線における営業運行を、「知多半田〜中部国際空港」間の全区間に路線延長(3月の営業運行時は、「知多半田〜常滑」間)するとともに、空港到着後は、空港島内を循環する同社の貨物地区循環線にて新たに営業運行を行う。
 また、CSSにも「FCHV−BUS」を貸与し、旅客ターミナルと空港内に駐機する航空機との間で旅客を送迎するランプバス運行も実施する。
 なお、水素の充填は、JHFCの燃料電池自動車用水素供給設備実証研究の一環として、中部国際空港島内に設置される「JHFCセントレア水素ステーション」を使用する。

(ご参考)
国土交通省が進めている「燃料電池自動車実用化促進プロジェクト」の中核研究機関である、独立行政法人 交通安全環境研究所が、燃料電池バスによる公道走行試験を行う民間事業者を2006年1月に公募。トヨタと日野が共同で応募し採択された。


経済産業省が進めている「水素・燃料電池実証プロジェクト(JHFC)」の事業実施機関である、財団法人 日本自動車研究所が、燃料電池自動車の第3者によるフリート走行への参加企業・団体を2006年4月に公募。トヨタと日野が共同で応募し採択された。

 燃料電池ハイブリッドバス「FCHV−BUS」の営業運行計画と車両概要は、以下のとおり。


【「FCHV−BUS」の運行計画】

1.路線バス(知多乗合営業運行)
(1) 常滑線
運行区間  知多半田〜中部国際空港
使用台数  1台
運行ダイヤ  1往復/日

  発 駅 着 駅
全日 知多半田 12:04 中部国際空港 12:44
中部国際空港 15:50 知多半田 16:28
 注)運行ダイヤについては、予告なく変更する場合がある。

(2) 貨物地区循環線(A循環)
運行区間  旅客ターミナルビル〜総合物流中央〜旅客ターミナルビル
使用台数  1台(上記路線バス使用)
運行ダイヤ  平日:7往復/日、土日・休日:5往復/日

  発 駅 (経由) 着 駅
平日 旅客
ターミナル
ビル
13:05 総合
物流
中央
13:09 旅客
ターミナル
ビル
13:15
13:19 13:23 13:29
13:37 13:41 13:47
14:06 14:10 14:16
14:19 14:23 14:29
14:37 14:41 14:47
15:06 15:10 15:16
土日

休日
旅客
ターミナル
ビル
13:05 総合
物流
中央
13:09 旅客
ターミナル
ビル
13:15
13:37 13:41 13:47
14:06 14:10 14:16
14:37 14:41 14:47
15:06 15:10 15:16
 注)運行ダイヤについては、予告なく変更する場合がある。

2.ランプバス(CSS営業運行)
・運行区間  中部国際空港誘導路内(旅客ターミナルビル〜航空機)
・使用台数  2台
・運行時間  7:00〜22:00

ランプバス(ramp bus)とは、旅客ターミナルから離れて駐機する航空機とターミナルの間=ramp(駐機エリア)で旅客を送迎するバス。


【「FCHV−BUS」の概要】

1.開発
トヨタと日野が共同で開発した燃料電池ハイブリッドバス。燃料電池システムはトヨタ、車体をはじめバス本体は日野が担当し、両社がそれぞれ培ってきた技術やノウハウを活用。
  今回使用する燃料電池ハイブリッドバスは、「愛・地球博」の会場間輸送で使用したバスの外観のラッピングを一新し、運行に必要な装備を追加している。

2.主な特長
高圧水素ガスを燃料とする燃料電池とバッテリーを動力源として、モーターを駆動するハイブリッドシステムを採用。地球温暖化の原因であるCO2や大気汚染物質である窒素酸化物などを排出しないほか、エネルギー効率が高く、静粛性に優れている。

3.主要諸元
車両 名称 FCHV−BUS
ベース車両 日野ブルーリボンシティ
(ノンステップ大型路線バス)
全長/全幅/全高 10,515/2,490/3,360o
最高速度 80q/h
乗車定員 路線バス:62人/ランプバス:63人
燃料電池 名称 トヨタFCスタック
種類 固体高分子形
出力 90 kW×2
モーター 種類 交流同期電動機
最高出力 80 kW×2
最大トルク 260 N・m×2
燃料 種類 水素
貯蔵方法 高圧水素タンク
最高充填圧力 35 MPa
バッテリー 形式 ニッケル水素電池


(ご参考)
7月21日(金)13時00分より、愛知県・東邦ガス(株)・大陽日酸(株)・新日本製鐵(株)主催にてJHFCセントレア水素ステーション開所式が敷地内にて開催される予定。
開所式当日には、燃料電池自動車こども学習教室や燃料電池自動車・水素ステーション実証試験支援フォーラムの関連イベントが中部国際空港にて開催される予定。

以上

「FCHV−BUS」(ランプバス仕様)
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