ダカールラリー

レーシングトラックイメージ

レーシングトラック

リトルモンスターと称される、HINOダカールラリーマシン。

世界に誇る耐久性を持つ日野レンジャーをベースにした、HINOダカールラリー用マシンは、中型車でありながら排気量が倍以上もある、大型のモンスターカミオンと熾烈な戦いを繰り広げるその勇姿から、リトルモンスターの異名でライバルたちに恐れられている。HINO車の持つポテンシャルを最大限に引き出し、レースへと挑む。

競技車両主要仕様

            
  1号車 2号車
車両型式 日野レンジャー
車両総重量 7,300kg7,400kg
全長 6,290mm 6,370mm
全幅 2,500mm
全高 3,150mm
ホイールベース 3,890mm 3,970mm
リアボデー メインフレームマウントパイプフレームターポリンボディ
●エンジン  
エンジン型式 A09C-TI (ターボインタークーラー付)
エンジン形式 ディーゼル4サイクル直列6気筒
総排気量 8.866L
最高出力/回転数 650PS [478.1kW]/2,200rpm
最大トルク/回転数 230kgf・m [2255.5N・m]/1,200rpm
燃料噴射装置 電子制御 (コモンレール式)燃料噴射装置
燃料タンク容量 700L
●駆動系  
駆動方式 パートタイム4WDフルタイム4WD
クラッチ φ430mmシングルプレート
トランスミッション 6速ダイレクトドライブ前進6速後退1速 パワーシフト付
トランスファー Hi-Loレンジ切替付
アクスル ハブリダクションアクスル
●サスペンション  
スプリング 前後テーパーリーフスプリング
ショックアブソーバー コイルオーバーショックアブソーバー ※1輪あたり2本中1本
ブレーキ ベンチレーテッドディスクブレーキ 対向4ポットキャリパー
タイヤ ミシュランXZL 14.00R20
ホイール 鍛造アルミホイール
空気圧調整システム 4輪独立制御式
ステアリング ボール・ナット式 (インテグラル式パワーステアリング)

 

車両改造の概要

エンジン エンジン
インタークーラーターボエンジンは最大回転数の高回転化、噴射ポンプ調整など規定に準じたファインチューニングが施されており、レッドゾーンまでストレスなく噴けあがる。扱いやすさに加え、その耐久信頼性は絶大で、ダカールラリー参戦以来連続完走を果たす、文字通り「原動力」であることは間違いない。大型タイヤとの組み合わせで最高速は140km/hに達する。
サスペンション サスペンション
道なき道で争われるダカールラリーではサスペンションのセッティングが勝負を左右するといっても過言ではない。操安性を保ちながら、砂丘や岩場、さらには高速時のギャップ通過などあらゆるシチュエーションをこなすセッティングが求められる。使用サスペンションは毎年、改良に改良を加えたリーフサスペンションに各輪2本のレイガー社製ショックアブソーバー。
空気圧調整システム(CTIS) 空気圧調整システム(CTIS)空気圧調整システム(CTIS)
走行中に車内からの操作でタイヤ空気圧の調整が行える装置。エアタンクから、エアシールで密閉されたハブベアリングを介して、空気圧を加減する。ラリー時は0.8から3.5キロ圧の範囲内でナビゲーターが絶えず調整する。右側の画像が加減圧を行うコントロールボックスだ。
リアボディ リアボディ
キャブと側面を合わせ空力にも配慮した設計のリアボディは坪井特殊車体で改良を重ね製作されたもの。幌とカーボン素材が組み合わされ、骨格とは特殊なのりで接着されている。荷台内には燃料タンクが固定され、スペアタイヤ2本、最低限のスペアパーツにクルーの私物が積まれる。スペアパーツの選択や少量化も大事な作戦の一つだ。
フォグランプ フォグランプ
補助灯としてHIDランプを装着。夜間でも真昼のような明るさで広範囲を照らすHIDランプは、夜間走行の多いダカールラリーでは重要なアイテムだ。フォグランプをはじめ灯火類にはストーンガードとして破損防止用の特殊フィルムが貼られ、光量を落とさない工夫もなされている。
コクピット
コクピット
コクピット
キャビンに組み込まれた70ミリ口径のロールゲージやレース用バケットシート、ナビゲーション機器類などがラリーカーの雰囲気をかもしだしている。ただ、カミオン部門の出場車両はこれらの安全装備品やナビ廻りといった、必要最低限の改造以外は認められていないため、メーター廻りやダッシュボードなどは市販車両と変わらない。

バケットシートはFIAの規格品を改造した、クッション性の高いスペシャル品。長時間走行を強いられるダカールラリーでは、シートの選定も重要なポイントだ。また、フロントガラスには全面にセイコーステラ社製の特殊フィルムが貼られ、飛び石による破損防止や断熱、UVカットといった効果を発揮している。
アシスタンストラック HINO700 Series ZS

ラリー中のスペアパーツ輸送やメカニックの移動手段として、日野自動車が誇る大型トラック・HINO700 Series ZSがレース車をサポート。アシスタンス車両は「JAPAN RACING MANAGEMENT」が運行し、メカニックは担当車両に分乗し、ビバークを巡る。こちらの活躍からも目が離せない。