ダカールラリー

2016.7.25 No. PD17-04

DAKAR RALLY NEWS hearder

 

初参戦のシルクウェイラリーを13位でゴール

日野チームスガワラは、2016年7月8日~23日にロシア・カザフスタン・中国で行われたシルクウェイラリー2016に初参戦し、最終順位13位でゴールしました。18日のステージ9で8位まで順位を上げたものの、その後のステージ12で車両のトラブルに見舞われて順位を落とし、来年1月のダカールラリー本番に向けて課題を残す結果となりました。

今回のダカールニュースも現地から届いた写真を中心に、7月16日~23日の後半戦と24日に北京で行われたゴールセレモニーの様子をお伝えします。

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7月16日、ステージ7 アルマティ~ボルタラ 総合順位:11位

後半戦の初日は、カザフスタンにおける最後のステージ。今大会で最高標高の2,600mを通過する狭いワインディングが続き、石の多いコースではライバル達がパンクで足止めされるなか、日野レンジャーは総合11位を維持しながら上位との差を縮めました。中国に入国したチームは、翌日から始まる砂丘ステージへ向けて入念な準備を行いました。

菅原照仁ドライバー
「アップダウンが多く、泥も多くて滑りやすいステージでした。大きな石がゴロゴロしているところは、新しいサスペンションがしっかり効いてくれて、調子が良かったです。途中で、カマズとマズが止まっていました。」

杉浦博之ナビゲーター
「雨でコースが荒れているので、ルートブックの修正が多く読みが間に合わないこともありました。ミスが出やすいところでしたが、ノーミスでクリアできてよかったです。ダカールラリーやラリーモンゴリアよりも、ナビゲーションはハードですね。」

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7月17日、ステージ8 ボルタラ~ウルムチ 総合順位:11位

中国に入って最初のステージは、今大会で初めての砂丘コース。日中の気温は35℃を超え、ヒトとクルマにとって過酷なステージとなりました。日野レンジャーは昨日に続いて総合11位を維持し、12位とは2時間以上の差をつけて、残りのステージでさらに上位を狙います。

菅原照仁ドライバー
「砂の深いところが多く、キャメルグラス(半砂漠状態の荒野に生えている植物)もあって走りづらかった。砂のステージは思っていたより単調で、アクセルを踏みっぱなし。あまり我々の強みを活かすことができなかったです。」

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7月18日、ステージ9 ウルムチ~ハミ 総合順位:8位

この日は気温が45℃まで上昇し、さらに今大会で最大の砂丘コースを通る過酷な戦いとなりました。トップ争いを繰り広げるカマズやマズが砂丘で横転するなか、日野レンジャーは小型で軽量な車体の強みを活かして、ノートラブルでステージを終え、これまでのステージで最高の総合8位に躍進しました。

杉浦博之ナビゲーター
「序盤の砂丘がとても厳しく、うねりが大きくて小刻みに変化するので、通過できるところを探すのが大変でした。」

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7月19日、ステージ10 ハミ~ドゥンファン 総合順位:9位

ステージ10は、固い岩盤の上を薄く砂と石が覆う滑りやすいコースでした。また、路面の凹凸が激しいワジ(枯れ川)の中を抜けていくコースも設定され、タフな1日となりました。日野レンジャーは堅調な走りで、総合9位でこのステージを終えました。

菅原照仁ドライバー
「昨日に続き、バンピーな(凹凸が多い)コース設定でした。サスがうまく効いてかなり良くなっています。少しボデーに損傷が出てきたので、メカニックにしっかり直してもらって残りのステージを頑張ります。」

杉浦博之ナビゲーター
「ワジ(枯れ川)を抜けていくところがたくさんあるので、カップ(方位)をよく見ていないと違うワジに入りそうになることもあり、気を使いました。」

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7月20日、ステージ11 ドゥンファン~ジャーユグアン 砂嵐の影響によりキャンセル

この日は、砂嵐の影響で主催者のヘリコプターが離陸することができないため、キャンセルとなりました。選手達は、移動区間も砂嵐に視界を奪われるなか、ジャーユグアンのキャンプ地へ到着しました。日野レンジャーは、競技がなかったため基本整備のみが施され、いつもより早めに作業を終えたメカニック達は、ゆっくりと体を休めました。

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7月21日、ステージ12 ジャーユーグアン~アルシャー 総合順位:12位

前半は凹凸の激しい土漠、後半は砂丘という過酷なこのステージで、日野レンジャーは幾多の不運に見舞われました。まず、キャンプ地を出発した後の移動区間で、菅原照仁ドライバーから「微細な振動がある」と連絡が入り、整備が出来そうな路肩にサポートカーを止めて点検を行ったところ、プロペラシャフトに損傷が見つかり、その場で交換を実施。幸いにも、競技のスタート時間に間に合ったため、ペナルティはありませんでした。次に、競技開始後の岩の多い区間で、右の後輪を岩にヒットさせてパンクし、20分のタイムロス。そして、第2チェックポイント(CP2)でトランスファーが破損し、キャンプ地で待機していたメカニック達が主催者の許可を得て、全ての競技車がCP2を通過した後で救援に向かいました。その間、菅原照仁ドライバーと杉浦ナビゲーターがトランスファーを車両から切り離し、その直後に到着したメカニック達によって新しいトランスファーが取り付けられ、再び競技に戻りました。このトラブルで、痛恨の5時間ものタイムロスとなりましたが、何とかペナルティは免れました。日野レンジャーがキャンプ地に到着したのは、深夜0時。この遅れを挽回すべく、メカニック達によって懸命な修理が行われました。

菅原照仁ドライバー
「速度域がこれまで以上に速くなってきているので、これまでの車作りの考え方を改めないといけないと感じています。」

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7月22日、ステージ13 アルシャー~ウーハイ 総合順位:13位

ステージ13は、起伏の激しい砂丘と砂丘の間を固い岩盤で覆われた、ハイスピードコースとなりました。日野レンジャーは、昨日のトラブルから復調して順調にタイムを伸ばしていったものの、ゴールまで残り30㎞の地点でリアのリーフスプリングを破損。ドライバーとナビゲーターの機転でリアのプロペラシャフトを外し、フロント駆動のみで残りの区間を何とか走り切り、総合順位は13位となりました。

菅原照仁ドライバー
「砂丘というよりは、表面がグチャグチャしている砂の丘を走る、結構大変なコースでした。昨今のハイスピード化に耐えうる、ビクともしない強いクルマ作りに方向転換をしないといけない。そうすれば、今日のようなステージでも、あと30分はタイムが縮められそうです。」

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7月23日、ステージ14 ウーハイ~ウフホト 総合順位:13位

競技として最後のステージとなったこの日は、砂丘や砂が多いタフなコースが用意されました。日野レンジャーは、この日の競技区間を今大会最高の6位でフィニッシュし、総合順位は13位を維持しました。ウフホトに到着した全ての競技車は翌日のゴールセレモニーに備えて、誰の手も触れることのできないパルクフェルメに収められました。

菅原照仁ドライバー
「アフリカのような、高さはないもののシャープに切り立った砂丘でした。我々の得意とするコースで、快調に走れてタイム的にも良いところでゴールできました。」

杉浦博之ナビゲーター
「最終日にしては、かなり厳しいコースでした。くねくねと曲がった70㎞の道のりの砂丘を直線に抜けていけたので、15km短縮できたのも好タイムにつながったものと思います。」

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7月24日、ステージ15・ゴールセレモニー ウフホト~北京

ゴール地の北京に到着。日野レンジャーがオリンピックスタジアムに設置されたゴールポディウムに到着すると、応援に駆け付けた現地の日野自動車の関係者達が完走を祝福し、チームメンバーとともに喜びを分かち合いました。

菅原照仁ドライバー
「中国に入ってからの砂丘ステージが想像以上に長く、過酷な戦いでした。クルマはトラブルが出ましたが、ペース的には上位陣と競り合えるステージもあったので、ダカールラリーまでしっかりと対策を打って臨みたいと思います。」

杉浦博之ナビゲーター
「前半戦は単調なコースでクルマもトラブルは出なかったものの、後半戦で中国に入ってから深い砂丘との戦いが印象的でした。クルマにも徐々にトラブルが出てきて、とても長く感じました。今回は、上位陣の速いグループと走ることも多かったので、ナビゲーションのやり方も変えていかなければと気づくことができ、有意義なトレーニングでした。」

鈴木誠一メカニックリーダー
「クルマにとってもメカニックにとっても、新天地でのラリー参戦はとても有意義なテストになったと感じています。クルマの耐久性向上の課題は難しいところですが、メンバー全員で何とかダカールラリーまでに仕上げていきたいです。」

中村昌樹メカニックサブリーダー
「何よりも無事に完走できたことが良かったです。路上故障の対応など予想外のトラブルもあり、焦ったこともありましたが、少し落ち着いて対処することができるようになったと、一回り成長したような気がしています。」

岡部陽一メカニック
「始めは少し浮足立っていた感覚がありましたが、中盤以降はきっちりチームワークができあがり良いレースになったと思っています。」

吾妻広之メカニック
「これほどの長距離移動は経験がなく、とても疲れました。ダカールラリーに向けた課題は山のようにあり、今後の自分の成長にも繋げていければと思います。チームのメンバーに。お互い本当にお疲れ様と言いたいです。」

中村浩司メカニック
「クルマだけではなくいろいろなトラブルがあり、大変な長丁場でしたが無事にゴールを迎えることができて、とてもすっきりとした気分です。」

井上順也メカニック
「完走できたことと、最後まで全員がケガなく整備できたことを嬉しく思っています。休息日までは心身ともに少し余裕がありましたが、後半になるにつれてとても苦しくなってきました。それでも、自分がやるべきことへの責任感と、チームメンバーの支えで乗り越えることが出来ました。応援いただいたみなさん、本当にありがとうございました。」

國本賢治メカニック
「後半、クルマに多数のトラブルが発生してしまい、とてもハードだった印象を受けています。この経験をしっかりと次に活かして、日本に帰ったら壊れないクルマ作りに貢献できるように、頑張っていきたいと思います。」

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