日野自動車、ダカールラリー2013 参戦に向け始動

2012年5月16日

日野チームスガワラは、ダカールラリー2012年大会に新型レーシングトラックを投入し、トラック部門「排気量10リッター未満クラス 3連覇」「21回連続完走」を果たしました。

次回の2013年大会は、南米での5回目の開催が決まり、日野自動車はチームスガワラと共に、日野チームスガワラとして、活動を継続することを決めました。排気量が倍以上もある欧州のモンスタートラック勢がひしめく中、日野チームスガワラの勇姿と感動を世界中のお客様・ファンの皆様にお届けできるように、仕入先やスポンサーなど、日野グループが一丸となって準備を進めてまいります。

1.ダカールラリー2013 大会概要

2013年大会は、開催地としては2度目となるペルーの首都リマをスタートし、太平洋沿岸部を南下。標高7,000mにもおよぶアンデス山脈を越えてアルゼンチン入りし、同国のサトウキビ生産が盛んなトゥクマンで休息日を迎えます。その後、再びアンデス山脈を太平洋側に越え、チリの首都サンティアゴでゴール。

スタート直後には大砂漠の横断、中盤には2度にわたるアンデス山脈越え、ゴール直前には世界一乾燥しているとされるアタカマ砂漠が行く手を阻み、過酷なステージが連続して待ち受けています。

大会名Dakar Rally 2013
主催者Amaury Sport Organisation
通過国ペルー、アルゼンチン、チリ
総走行距離約8,000km
日程(現地時間)2013年1月5日 スタート
2013年1月13日 休息日
2013年1月20日 ゴール
公式ウェブサイトhttps://www.dakar.com/
ダカールラリー2013

2.日野チームスガワラ参戦体制

「ダカールラリーはさらに進化」
排気量が倍以上におよぶレース専用車そのものの欧州のモンスタートラック勢と競い続けてきた日野チームスガワラ。モンスタートラックのライバルとして毎年注目されるも、特に開催地が南米に移ってからは、ハイスピード・ハイパワー化が一層進み、総合上位争いが激化してきました。出場チームのレベルアップに伴いコース設定の走破難易度もあがり、ダカールラリーは「冒険ラリー」の要素もはらみながら、「レーシングラリー」へと姿を変えつつあります。

「新システム搭載し、更なる性能向上図る」
2012年大会では「ミッドシップエンジンレイアウト」「300kgの軽量化」「冷却性能の向上」の効果によって、クラス3連覇を果たし、総合トップとのタイム差を10%縮めました。この成果を確実に引き継ぎ、日野チームスガワラは、2012年大会からスタートした3ヵ年計画の2年目となる次回大会では、さらなる車両性能の向上を目指します。より広いエンジン回転域で高トルクを発生するコモンレール化エンジンを搭載。足回りは、最低地上高を確保し走破性を向上するためにハブリダクション付の新アクスルを採用。このアクスルには、ディスクブレーキを装着し制動力・操作性の向上を図ります。
※ハブリダクション: 悪路走破性に関わる最低地上高を上げるために、ホイールハブに減速ギヤを搭載した構造。その結果、ディファレンシャルギヤが小径になり、デフケースも小さくなるために、アクスルの最低地上高が高くなる。

「リスク恐れず、果敢に挑戦」
今までのパワーラインとは異なるシステムをもつ車両は、レース本番で予想できないトラブルが発生するリスクもありますが、日野チームスガワラは更なる高みを目指すために、試練の年として果敢に挑戦することを決断しました。今回も、日野車の「高い耐久性・信頼性」を実証すべく、日野の開発機能を中心に精鋭が集まり、皆様の期待に応えるべく新型レーシングトラックの製作に取り組んでいます。
ドライバーは、2012年大会で史上最多の30回連続出場(世界ギネス記録)を果たし、史上最多20回連続完走記録保持者でもあり、レースでは"Japanese Legend in Dakar"と称される菅原義正さんと、義正さんの次男でエースドライバー照仁さんです。レース結果の的確なフィードバックと豊富な経験に基づくノウハウをもつ二人が、日野および部品メーカーの開発者と力を合わせて開発に取り組み、次回も、"Little Monster, HINO"を駆り、大排気量のモンスタートラック勢に挑みます。

チーム名/代表日野チームスガワラ (英:HINO TEAM SUGAWARA)/菅原義正
参戦車両日野レンジャー 2台
今後の予定8月12~19日Rally Mongolia 2012 参戦 (新型レース車を実践テスト)
10月初旬~中旬国内最終走行テスト&参戦記者会見
12月中旬~末アルゼンチンで車両最終調整
ダカールラリー2013

<トピック> モーリタニアに"スガワラ学校"が完成

アフリカ大陸の西岸に位置するモーリタニアは、ダカールラリーがアフリカで行われていた頃はレースの主戦場として冒険ラリーを支えていました。菅原義正さんは、お世話になったたくさんの方への恩返しとして、モーリタニアのハット・ワッシャ村の小学校建設を支援してきました。3年間の支援が実り、村長から「お陰様で2011年末に完成しました」との手紙が届きましたのでご紹介します。

スガワラ学校

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